箱根駅伝 3冠狙う国学院大は2区で平林清澄を配置 2年ぶりV目指す駒大の篠原倖太朗と主将対決
来年1月2、3日に行われる第101回東京箱根間往復大学駅伝競走に出場する21チームの区間エントリーが29日、発表された。大学駅伝3冠を狙う国学院大は、主将の平林清澄(4年)を3年連続でエース区間の2区(23・1キロ)に配置した。前回2位の駒大も主将の篠原倖太朗(4年)を隠さず2区に投入。前回総合優勝の青学大は、前回2区区間賞の黒田朝日(3年)を補欠に登録した。補欠と登録メンバーは1日4人、合計6人まで入れ替えられる。 史上6校目の大学駅伝3冠を狙う国学院大は、2区をエースの平林に託した。山上りの5区起用の可能性も示されていたが、やはり前回同様の2区へ。10日の記者会見で前田康弘監督(46)は「平林を中心にまとまりがある国学院史上最強のチームができた」と話していた。前回は区間3位の平林は、2月末の大阪マラソンで、初マラソン日本記録(2時間6分18秒)で優勝。10月の出雲駅伝では最終6区区間賞で優勝のゴールテープを切った。「区間賞を取る走りが求められる」と平林。最後の箱根路で初優勝し、チームの歴史を変える。 前回2位の駒大も屋外5000メートルとハーフマラソンで日本人学生記録を持つ主将、篠原を2区にエントリー。2年ぶり9度目の優勝へ、隠さずにエースをぶつけた。「エース区間をしっかり走りたい。チームを主将として勝たせることが目標」と初の2区への思いも強い篠原。憧れの田沢廉、鈴木芽吹(ともに現トヨタ自動車)が走った区間で、藤色の常勝軍団の意地を見せる。 前回王者の青学大は前回2区区間賞の黒田朝を補欠に回したが、同区での出走が濃厚だ。原晋監督(57)は10日の記者会見後に「往路も非常に強力な布陣を構えているので、普通に走れば独走する。後半は(楽しくトップを走る)ピクニックランになる」と自信を見せていた。2年連続で往路で突き放すつもりだ。 ハーフマラソンで59分台の記録を持つ東京国際大のケニア人、リチャード・エティーリ(2年)ら強力留学生も2区に集まった。世界へ羽ばたくエースたちが、難所の権太坂、そして戸塚の壁を駆けあがり、チームを頂点に導く。(川並温美)