不動産市況は好調?大阪や名古屋などの新築・中古マンション市場動向を解説【2024年8月版】
関西・中部圏の中古マンション市況【2024年6月】
次に中古マンションの市況を見ていく。近畿圏の成約価格は3,005万円(前年同月比12.2%増)と2ケタアップ、中部圏は2,343万円(2.3%増)だった。 関西エリア(大阪府・兵庫県・京都府・滋賀県・奈良県・和歌山県)近畿圏の中古マンションの市場動向や需給状況【2024年6月】 成約件数は5月に前年比で2ケタ減となったが再び増加に転じ、コロナ禍前の水準を大きく上回った。平均成約㎡単価は12カ月連続で前年同月を上回り、上昇率は引き続き高く、高額物件を中心に取引が強まっている。 新規登録物件数は18カ月連続で前年同月を上回った。新規登録㎡単価はわずかに上昇に転じたものの、成約㎡単価に対して新規登録㎡単価の伸びは横ばいとなり、高額な売り出し価格の物件が増える傾向にはない。 成約件数をエリア別にみると、全体に増加したなかで、大阪市は先月の減少から増加に転じ、京都市は3カ月連続で増加している。全体に減少していた先月に対し再び堅調な動きを取り戻したといえる。 成約㎡単価は全体的に上昇傾向が続き、大阪市と京都市、兵庫県他(神戸市と阪神間を除く全エリア)は前年比で2ケタ上昇となり、大阪市と大阪府北部は12カ月連続で上昇した。取引が増加に転じる中で㎡単価も上昇が続き、高額な物件取引が目立った。 下のグラフは、過去3年間の近畿圏(関西)の中古マンション価格(成約㎡単価、在庫㎡単価)と在庫件数の推移を示す。 中部エリア(富山県・石川県・福井県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県)中部圏の中古マンションの市場動向や需給状況【2024年6月】 成約件数・新規登録物件数ともに前年同月比アップ、成約価格は平均で2,343万円と前年同月比2.3ポイントアップ。全体の市況は好調を維持している。 在庫件数は前月と同じ8,577件、前年比では増加しているものの、増加率はこの1年で減少している。 エリア別にみると、成約件数は取引のメインとなる愛知県で2ケタアップしているが、平均成約㎡単価・新規登録㎡単価や成約価格は下がっている。これらの価格的な数値は石川や福井、富山の北陸3県が全体的にアップしてカバーしている形だ。