福山雅治プライバシー報道に苦言 大衆が求めるニュースも変化
福山雅治が10日放送のラジオ番組「福山雅治 福のラジオ」(TOKYO FM)内で写真週刊誌に自身の子どもの写真が掲載された件について言及、メディアの報道姿勢に対して疑問を投げかけたことが話題となっている。たとえ芸能人の話題であってもプライバシーに関する大衆の受けとめ方は時代とともに変わりつつある。
写真の素晴らしさと怖さよく知る福山
福山が苦言を呈したのは一部写真週刊誌が6月に福山の妻である吹石一恵と子どもを撮影し掲載したことについて。デビューして30年間、取材を受けていない状態で憶測記事が書かれるなどさまざまな報じられ方をしてきたという福山。これまではそういったこともひっくるめてエンターテイメントなのかという見方と、そうした記事について触れることが逆に記事の宣伝になりかねない懸念もあり完全スルーを貫いてきたという。しかし今回ばかりは「さすがに子どもの写真を撮られるということにおいてそれが掲載されかつ販売物となって世の中に出ていくことにおいて、黙っていることはできない」と、忍耐の限度を超えたようで「どんな顔しているんだろうとかどんな子どもなんだろうということに興味ない人もいれば興味がある人もいます。興味ある人の興味は否定はしない。そういうことではなく守られるべきものが守られていない気がする」と疑問を投げかけた。 「テレビのワイドショーが全盛だった時代とは芸能人といえどプライバシーにまつわる報道について、ずいぶん世間の受けとめ方も違ってきています。芸能人なら有名税なのでしょうがないという見方もありますがその有名税の範囲はずいぶん狭まっているといえるでしょう」と話すのは、民放放送局の50代男性プロデューサー。 福山も今回の番組で、芸能人のことは関心事だから掲載するといっても子どもはデビューしているわけではなく、モザイクで顔がわからないようにしても毎日幼稚園に通うその場所で知らない人が撮影をして、しかも撮った側は媒体の編集関係者はじめさまざまな人が子どもの顔を知っているわけで、いつでもモザイクを外せる状態でデータを共有していることは恐ろしいことだと指摘している。モザイクは撮影や掲載の免罪符にはならない、というわけだ。 「福山さんは写真家としても長年活躍しており、当然デジタル時代の写真の撮影データがどのように媒体側で保存されているのか、そこにはどんな危険性が潜んでいるのかを十分に想像できるんですよね。写真の持つ力を熟知している方だけにその価値や素晴らしさもわかれば、逆に悪用された場合の怖さもよりリアルにわかるのだろうと思います」と話すのはカメラ情報メディアの30代女性編集者だ。