筋トレで「うつ」改善に兆しが!「強力な抗うつ効果がある」イギリスでの実験結果を専門家が解説
その結果
8週間にわたり、39人の参加者(全般性不安障害とうつ病を患う人もそうでない人も)のうつ病の症状(気分の落ち込み、物事への興味や関心の喪失、喜びが感じられなくなる、注意力の低下、睡眠や食欲の乱れなど)に大幅な減少がみられたとのこと。一方で8人の参加者は症状が増加し、残りの8人の参加者には変化がみられなかった。このことから、体力の変化がうつ症状の変化と直接関連していないことが窺える。 ちなみに、レジスタンストレーニングがもたらす抗うつ効果は、これまでに報告されてきた有酸素運動やレジスタンス運動よりも強力であり、今回の研究は、筋力トレーニングの抗うつ作用を詳細に示した最新の結果であるとのこと。 学術誌『JAMA Psychiatry』に掲載された論文では、1877人の参加者を対象に行った33件の研究を分析した結果、レジスタンストレーニングがうつ病の症状を有意に減少させることが明らかになった。そのうちの1つの研究では、947人の参加者が週に約3回のレジスタンストレーニングを平均12週間継続したところ、抗うつ効果をとくに得られるのは、軽度から中等度のうつ症状を持つ人であることが示されている。 あるメタ分析では、8~16週間にわたって観察された4つの研究を分析しており、トレーニングの内容はどれも、頻度が週に2~3回、1回のセッション時間は30~90分で、フリーウエイト、トレーニングマシン、筋トレ器具を使って行われている。これらの研究のうち2つが、筋力トレーニングがうつ病の症状を劇的に緩和することを示唆している。 ※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。