筋トレで「うつ」改善に兆しが!「強力な抗うつ効果がある」イギリスでの実験結果を専門家が解説
筋トレには強力な抗うつ効果があり、その恩恵は脳が“健康”な人も同様に得られることが最新の研究で明かされた。 【写真】うつ対策として家に取り入れるべき7つのアイデア 21歳~31歳までの若い成人(全般性不安障害、またはうつ病を患う人とそうでない人)55人を対象に行ったこの研究は、これらの症状を緩和する筋力トレーニングプログラムの効果について調査したところ、全般性不安障害やうつ病でない成人を含め、すべての参加者のうつ症状に臨床的に大幅な減少がみられたことを報告している。 これは、軽度のうつ病の治療法として、筋トレの効果が有効であるという論証を示すことになった。イギリス版ウィメンズへルスからみていこう。
その筋力トレーニングプログラムの内容とは?
この研究で採用された筋力トレーニングプログラムは、世界保健機関(WHO)とアメリカスポーツ医学会(ACSM)のガイドラインに従って設計されている。WHOは週に2回以上、主要の筋肉群を使う筋力トレーニングを行うことを推奨しており、NASMはプログレッシブ・オーバーロード(徐々に重量や回数を増やしていくこと)を週に2~3回、8~12回を2~3セット行うように提案している。 参加者たちは、安全性と正しい筋トレのフォームを学ぶ3週間の導入期間を経た後、8週間にわたり、週に2回の個別筋力トレーニングセッションを受けている。 セッションでは、プログレッシブ・オーバーロードを適用し、負荷を5%ずつ増やしながら8~12回を2セット行い、フォームを崩した場合には次のセッションで負荷を5%減らすようにしていた。 このプログラムで使われたエクササイズは、バーベルバックスクワット、バーベルベンチプレス、ヘックスバーデッドリフト、イスに座っておこなうダンベルショルダーラテラルレイズ、バーベルベントオーバーロウ、ダンベルランジ、イスに座っておこなうダンベルカール、アブドミナルクランチの8つ。セッションは約25分間で、すべてトレーナーの指導の下で行われている。