20歳卒業ルールの少女歌劇団は世界で勝てるか 広井王子氏のねらい
『和』の文化を背負い、“世界でも活躍できる”少女達の成長を見守り、応援していく 新しい形のライブ・エンタテインメント。アクロバットに音楽、歌、ダンスで見せる令和の時代のレビュー。暮れも押し詰まる30日に第1回公演を控えた「少女歌劇団ミモザーヌ」のコンセプトだ。ここにたどり着くまで2年間におよぶ準備期間があった。さまざまなグループアイドルが林立する日本の芸能界にあってそれらとは一線を画し、デビューまでじっくり練習を積み重ねて完成度の高いステージを作り上げるという点で、今後注目を集める存在に成長する可能性がある。果たしてどんなグループになるのか。総合演出を務める広井王子氏に聞いた。 【写真特集】少女歌劇団ミモザーヌ11月お披露目ショーの様子
プロとは何か?練習も試行錯誤
「基礎技術を作り上げるのに8ヵ月かかりました。僕も初めて子どもたちを育てるので、レッスン方法ひとつ迷いながらやっていたし。最初の4、5か月は手探り状態でした」 11歳から20歳の少女たちで構成され、第1期メンバーは応募総数736人の中から14人の少女が選ばれ、そこに9人の第2期メンバーが加わって現在23名となった。メンバーは20歳を迎えると退団するというルールがある。 「プロって何?っていうところから、小学生のメンバーも含めて全員と話し合うことから始めたんです。レッスン後、1時間半ぐらいは毎回ミーティングをして、そこで全員が意見を言える環境を作ったんです。僕への質問、先生への質問もあるだろうし。それと、ノートは毎日つけさせています。レッスンのときはステップを絵で描いたり。ノートは毎月末に回収します。僕が全部目を通して、良いところを伸ばしていく。たとえばそこには毎日の食べ物も書いてあるので、ちょっと太っちゃいそうだというなら、この毎日食べてるケーキはなくそうよ、とかアドバイスをします。ダイエットは考えていません。ちゃんと食べることは成長期には大事です。来年からは栄養士の先生を入れてメニュー作りをしようか?とも考えています」 そこまで監督するのも、1つのステージに結実させるためだ。 「管理とかコントロールというと言葉はあまりよくないんですけど、彼女たちがステージに立ったらスタッフは何もできないんです。そこで彼女たちが輝けるような準備をどうやってスタッフがしてあげるかってことが大事なんじゃないか。練習でも、過度に緊張させない、怒らない。どうやって彼女たちに自主性を持たせて任せていけるか、まだまだ試行錯誤は続くと思います」