小林よしひさに聞く体操のお兄さんになったきっかけ「オーディションに付き添いで行った僕が合格。当時は公務員志望でした」
■歴代最長の14年間「体力を奪われるけど、エネルギーももらえる」 ――歴代最長の14年間、体操のお兄さんを務められましたが、こんなに長くやると思っていましたか? 思っていなかったです。一年間、集中して体操のお兄さんをやり切ろうということの繰り返しで14年間経ったという感じで。素人を起用してもらって、日々貴重な体験をさせてもらっているので、自分から卒業を言い出すことはないなと。番組側から「お疲れさま」と言われるまで、やり続けようと思っていました。子どもと接すると体力を奪われるんですけど、同時にエネルギーももらえるから続けられるんです。エコですよね(笑)。 ――体操のお兄さんになってから、来年で20周年です。 最近仕事の現場でスタッフさんから「子どものころ見ていました」と言われることも出てきましたね。今もEテレの別の番組(「オハ!よ~いどん」)で体操のお兄さんをやっているので、それを見ていただている方から、「親子で体操のお兄さんが一緒です」と言われることもあります。 ■パパの育児参加が増えたことを実感 ――20年近く子どもたちと接してきて、変化を感じることはありますか? 子どもは変わらないですね。ネタをすれば笑ってくれますし、アクロバットを披露すれば湧いてくれます。変わったのはお父さんたち。体操のお兄さんになった初期のころは、イベントでお父さんの姿はあまり見かけなかったですし、見かけても寝ていたり(笑)。最近はお父さんの姿が本当に多くなりましたし、お父さんのほうがノリノリで踊っていることもあって。普段から育児参加をしていないとそうはならないと思うので、いい方向に変わってきているなと感じます。自分が抱いていた子どもに関わりたい、育児に関わりたいという思いが普通になってきているんだなと。ただ、育休制度などそれを受け入れる社会の制度や会社の受け入れ体制はまだ十分ではないところもあるので、その点はもっと変わってほしいなと感じます。