かつてのスポーツウェア最大手、 Champion は「重荷」扱いから生まれ変われるのか
オーセンティックはチャンピオン再建に相応しい場所なのか
ヘインズブランズのそのほかの資産には、アパレルブランドのヘインズ(Hanes)、ベビー用品ブランドのプレイテックス(Playtex)、女性用下着ブランドのワンダーブラ(Wonderbra)、バリ(Bali)、メイデンフォーム(Maidenform)などがある。投資会社のウェドブッシュ証券(Wedbush Securities)で株式調査担当シニアバイスプレジデントを務めるトム・ニキック氏は、「チャンピオンのような商品は必ずしもヘインズの主力ではない」と米モダンリテールに語った。「チャンピオンは、あるコアコンピテンシーを持つ企業から、まったく異なるコアコンピテンシー持つ企業に移行しているところだ」。 チャンピオンの新しいオーナーであるオーセンティックは、ヘインズブランズよりもチャンピオンに合っている可能性が高いとニキック氏は語った。たとえば、オーセンティックのポートフォリオには、サーフブランドのビラボン(Billabong)やクイックシルバー(Quiksilver)のようなスポーツ関連ブランドも含まれている。さらに同氏は、「オーセンティック・ブランズ・グループは、知名度の高いブランドを取り上げ、流通を最適化し、ライセンス契約を結ぶ方法を見つけるのに長けている」という。たとえば、オーセンティックはスポーツ月刊誌のスポーツイラストレイテッド(Sports Illustrated)やロックアーティストのエルビス・プレスリーなどのライセンス事業を展開している。 オーセンティックは買収に慣れている。1月にはブーツメーカーのウルバリン(Wolverine)からボートシューズブランドのスペリー(Sperry)を買収し、2023年4月にはスポーツライフスタイル企業のボードライダーズ(Boardriders)を買収した。2023年6月にはブーツブランドのハンター(Hunter)の知的財産権を獲得した。 オーセンティックは現在40以上の資産を管理しているが、ラミレズ氏はオーセンティックがチャンピオンにとって最適な場所であるかどうかは懐疑的だという。オーセンティックの有名ブランドの多くは、アパレルブランドのエアロポステール(Aéropostale)、フォーエバー21(Forever 21)、ラッキーブランド(Lucky Brand)、ロキシー(Roxy)など、1990年代や2000年代はじめに人気があったブランドだと同氏は指摘した。「オーセンティック・ブランズは多くのブランドを所有しているが、現在の市場にとって重要なブランドではない」という。