かつてのスポーツウェア最大手、 Champion は「重荷」扱いから生まれ変われるのか
スポーツウェアブランドのチャンピオン(Champion)は、新たなオーナーとなったブランド管理会社であるオーセンティック・ブランズ・グループ(Authentic Brands Group)の下でビジネスを建て直すことを望んでいる。しかし、その勝利までの道のりは厳しいかもしれない。 6月初週、カジュアルファッションブランドのヘインズブランズ(HanesBrands)はチャンピオンをオーセンティックに12億ドル(約1880億円)で売却し、業績連動報酬としてさらに3億ドル(約470億円)を支払う可能性があると発表した。
財務的重荷を捨て去るべきとき
このニュースが報じられたのは、ヘインズブランズがコスト削減をめざしてチャンピオンの見直しに着手してから9カ月後のことだ。 チャンピオンはその名前にもかかわらず、長い間ヘインズブランズの収益の足を引っ張っていた。5月時点で、チャンピオンの四半期売上高は全世界で前年比26%減だった。一方、米国での売上高は前年比35%減だった。3月30日時点で、ヘインズブランズの長期債務は32億3700万ドル(約5080億円)だった。 アナリストは、ヘインズブランズがチャンピオンという財務的重荷を捨て去るべきときが来たのだと、米モダンリテールに語った。「ブランドの売却は、苦戦している企業にとって常に助けになる」とコンサルティング会社のジェーン・ハリ&アソシエイツ(Jane Hali & Associates)でシニアリサーチアナリストを務めるジェシカ・ラミレズ氏は述べた。 チャンピオンがなくなったことで、ヘインズブランズは損失を削減できる。あるいは、ヘインズブランズのCEOが6月初めに述べたように「適切な経営体制を整える」ことができる。今度は、オーセンティックがチャンピオンを建て直し、成長に向けて体制を整える番だ。しかし、スポーツアパレル業界の厳しい競争を考えると、それは難しいかもしれない。