池江璃花子 幼少期の記憶を振り返って「周りに左右されない性格は、昔から。オリンピックを意識する前は、ごく単純な気持ちで、何の汚れもなく、ただ楽しいから泳いでいた」
◆練習中に負ける辛さに打ち克つ 3月の選考会のトラウマがあって、今も自信があるわけではないですが、早く強い選手と一緒に練習して、コツコツ自信をつけていかないと、と思っています。 病気から復帰してから東京五輪に出て気づかされたのが、世界と全然戦えない位置にいるということ。 今も、自分一人で練習していて周りがいないので、自分がどのくらい速いのか全然分からない。 海外の選手と一緒に練習することは自信に繋がると思います。(東京五輪でメダルを量産した)エマ・マキーオンと以前オーストラリアで一緒に練習をした時も、意地でも勝ちたいと練習中から思っていて、ほとんど負けなかった。 その後の試合で、横にエマがいても全然怖くなかったし、勝てるという自信があったのは少なからず覚えています。 エマとは早くまた一緒に練習したいですし、彼女も楽しみにしていると言ってくれています。 前にオーストラリアに合宿で行った時に白血病で体調不良になったので、当時一緒に練習していたメンバーもとても心配してくれていました。オリンピックの時に久しぶりに彼らに会えて、話せてよかった。 その場所に行って、あんなこともあったなと色々考える時間も欲しいし、コーチのマイケル(・ボール)にもたくさん迷惑をかけてしまったので、オーストラリアに戻ってもう一回強くなるチャンスがあればいいなと思います。 もし、練習中に負けたとしても、自分の足りないところがたくさん見つかるだろうし、自分が強くなりたかったら練習中に負ける辛さにもどんどん打ち克っていかなければ、その先がないなと。 退院して復帰した時も、周りのみんなに全然勝てなくて虚しくなったりして、辛い経験をたくさんしたけど、もう一度そういう経験をする必要もあるのかなと思っています。
◆あっという間に大学4年生 大学にはほぼ毎日通っています。前期はあと1カ月半ほどで終わり。ちゃんと単位が取れれば、後期はゼミとかが残っているだけで、大学生活はだいたい終わりです。 大学に入る前の目標が友達を作ることだったんですが、結局まだ誰一人友達を作れずに、あっという間に4年生になってしまいました。大学に行っても水泳部以外は知り合いがいなくて。 周りの人が気にしてくれているのは分かっているんですが、気を遣わせてしまったらちょっと迷惑かなと思ってしまい、自分からは話しかけづらくて。私としては話しかけて欲しいんですけど。 だから大学に行っても、一言も話さないことがほとんどです。水分補給しないと口の中がカピカピになるくらい。