「宣言」再延長 菅首相が会見(全文3完)二正面の対応で封じ込めたい
変異株の出現で新たなチャレンジに直面
尾身:これから人の行動をさらに抑制するのかどうかという話だと思いますけど、私は今、このわれわれ日本の社会は変異株の出現で新たなチャレンジに直面していると思います。で、緊急事態宣言の効果がなかなか効かなくなっているということと、もうすでに東京でもまだ緊急事態宣言が発出中ですけども、人流がまた戻ってきているというようなことがあるんで、これからどうするかというのは、私は2つの側面に分けて考えたらいいと思います。 人々の行動変容をお願いするというところですけど、今までのように単にステイホームということ、もちろんこれからも一般のわれわれ市民は協力する必要がありますね。今、非常に重要な。そのときに単にステイホームというお願いということではなくて、もう少し納得感のある感染対策というのをお願いする。これ、1つの例で言えば、今、新しいウイルスのために、より今までのように換気というのが大事になってきています、これは明らかに。そういう中では、飲食店なんかにCO2のセンターを置くとか、二酸化炭素の濃度を、こういうことを徹底的にやって、なるほど、そういうところなら安心だからといって、そっちに一般の人も行ってもらう。 そういう納得感のある行動変容というのをお願いするというのが1つで、もう1つはここに来ると、私はこれも単に人にお願い、これからも協力していただく必要がありますけど、単に国や自治体はお願いということじゃなくて、今はサイエンスのテクノロジーをフルに活用する時期に来たと思います。それの1つがワクチンですよね。これはもう言う必要はない。それと、もう1つは、やっとここに来て、抗原の定性キットなど、検査が非常に潤沢に来ていますから、PCRも。これを徹底的に戦略的に使うということが、2つ、テクノロジーですね。 もう1つのテクノロジーは、実はデジタルテクノロジーで、実は今、皆さんご承知のように、われわれも感染を早く、東京で言えば50にしたい、100にしたいという、誰でもそう思いますけど、なかなかそうはいかない可能性がある。で、その理由は何かというと、これはもう再三、去年から申し上げていますけども、地方では先ほど、ある県ではもうほとんどが接触的な疫学調査で、どこで、誰が感染、ほとんど分かっちゃっている。だけど、都会ではその分かっている部分が少ない。これ、その少ないというのは何を意味するかというと、実は感染の現場、起きている現場がまだ完全には把握し切れてないんですね。そのことで知らずにほかのところに感染が移っているということが、実はあると私たちは思っています。