元日本一!大学生が伝える女子相撲の魅力とは? キラキラ目が輝きだした女の子
しかし、小学3年生になって、状況が一気に変わりました。「女子相撲」に出会ったのです。 それまでは男子と一緒の大会に出ていましたが、そこで初めて女子だけの大会に出場しました。 「全九州女子相撲選手権大会佐賀県予選会」小学4年生以下の部。ここで2位になり、九州大会の佐賀県代表に選ばれました。 代表になってからは、週2回の練習に加え、代表の練習にも参加するようになりました。最初は不安ばかりでしたが、女子ばかりの練習にテンションが上がります。 「あれ? 相撲ってこんなに楽しかったっけ?」。楽しさを再び感じるようになりました。
全九州女子相撲選手権大会では、個人戦は勝てなかったものの、団体戦で2位になりました。それまでの大会でも負けは経験していましたが、女子に負けるのはこれまで以上に悔しく「勝ちたい!」という思いが強くなっていった瞬間でもありました。 相撲に魅せられ、気づいたら小学4年生に。もはや「小学生のうちに辞める」という考えは完全になくなっていました。 この年は全九州女子相撲選手権大会小学4年生以下の部、団体ともに優勝を達成できました! 初めて出場した全国大会である「全日本小学生女子相撲選手権大会」4年生以下40キロ以上級でも、3位に入賞できました。 この頃には練習に真面目に取り組むようになっており、相撲の基礎である四股を、練習の始めに必ず200回、集中して踏むようになりました。
小学5、6年生になると、大会前には市外のクラブにも練習に通うようになりました。多い時は週4回も。そのおかげなのか好成績が増え、最終的に全国大会で計3回優勝するまでになりました。 しかし!小学6年生になった私には、相撲を辞めるまでのカウントダウンが始まっていました。 父には以前から「相撲をやっていいのは小学生まで」と言われていたのです。中学生になると練習もさらにハードになり、体格も変わっていきます。それが心配だったようです。 私としても「どんなに遅くても小学6年で辞めよう」と決めていました。 最後の大会は12月の「新富町長杯 九州各県対抗少年相撲大会」。小学5・6年生女子の部で優勝し、私の相撲人生は節目を迎えました。 中学、高校では女子バレーボール部に所属しました。2012年のロンドン五輪をテレビで見てから興味があり、相撲を辞めたらやってみたいと思っていました。中学、高校では相撲に関わることはほとんどなく、たまにインターネットで情報収集をするくらいでした。 そんな中、小学生まで一緒に練習していた仲間が、相撲をするために地元を離れて進学していたり、大会で成績を残していたりしていることを知りました。 対戦したことのある県外の選手たちも同様でした。全国大会にとどまらず、世界大会でも素晴らしい成績を残しています。 また、女子相撲の大会が増えていたり、SNSのアカウントができていたりと、私が相撲をしていた頃よりもどんどん発展しています。情報を集めるうちに「うらやましい」「戻りたい」という気持ちが心の中でふつふつと湧いてきました。