魚の皮で作られた靴や髭をもち上げる道具 アイヌの民具から歴史や文化学んで 三重・大黒屋光太夫記念館
魚の皮で作られた靴=大黒屋光太夫記念館(三重テレビ放送)
18世紀から19世紀にかけて、アイヌ文化と関わりを持った三重県の偉人を紹介する県内3つの博物館では、民具や工芸などを通じてアイヌの歴史などについて知ってもらおうという企画展が行われています。 北海道にある国立アイヌ民族博物館との協働展示として今回初めて企画されたもので、鈴鹿市の大黒屋光太夫記念館、松阪市の松浦武四郎記念館、そして、津市の石水博物館のあわせて3つの博物館で同時開催されています。 大黒屋光太夫記念館では、江戸時代後期に船が漂流し、ロシアで10年間滞在した光太夫に関する展示が行われています。 光太夫は念願がかない北海道の根室に帰国しましたが、氷に閉ざされた港で約半年間越冬し、その間アイヌの人々の暮らしに触れました。 会場にはアイヌのものと思われる魚の皮で作られた靴や、髭(ひげ)をもち上げる際に使う道具など、光太夫一行が持ち帰った品や儀式用の冠など、貴重なアイヌの資料も多数展示されています。 「三重から北海道へアイヌ文化と出会った人々」は来年1月19日まで、県内3つの博物館で開かれています。