アサド政権崩壊でシリアの刑務所の実態が明らかに…解放された“収容者”には幼い子どもも【news23】
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シリアの刑務所では、アサド政権の崩壊にともない解放された収容者たちに会うため、大勢の人たちが集まっていました。解放の瞬間とされる映像には女性や子どもの姿も。内部で何が起きていたのでしょうか。 【写真を見る】アサド政権崩壊でシリアの首都は ■「15年ぶりに故郷へ」続々帰国も政権崩壊でシリア首都は… 祖国を追われ、難民となった人たちの帰国が各国で始まっています。12月9日、レバノン側のシリアとの国境検問所には、アサド政権の崩壊を受け、シリアへ戻る人々であふれていました。 シリアへ戻る人 「私はシリアで生まれ育った。帰るのは15年ぶり。両親、兄弟、親戚があちらにいる。ずっと会っていない」 シリアの首都ダマスカスでは、いたるところで行列ができていました。パンやガスの配給を求め、待っているそうです。 欧米からの経済制裁を受けていたアサド政権下の人々。今回の政権崩壊後、街は機能を停止し、物資不足に陥っていました。 市民 「苦しい状況だが、皆で力を合わせて乗り切れる。みんな貧しく、空腹で苦しんでいる。パンを求めてここに来ている」 市民 「以前はみんなが抑えつけられて、何も手に入らなかった。これからよくなると願っている」 ■「全員処刑されると思っていた」シリア刑務所の実態 ダマスカス北部のセイドナヤ刑務所の建物周辺には、収容者の家族らが集まっていました。アサド政権下、多くの人が拷問され殺害されたとされる場所です。反体制派勢力は、政権崩壊後、収容者を解放しました。 解放する瞬間の刑務所内とされる映像では、肩を寄せ合う複数の女性の姿が。別の部屋には、女性たちとともに幼い子どももいました。 刑務所で死亡した男性の妹は… 刑務所で兄が死亡 「兄のことで胸が張り裂けそう。13年間ずっと捜している。兄はどこにいるの。捕まったときは30歳だった」 また、別の部屋には、大量の資料が散乱していました。 収容所の親族 「刑務所の職員は全員ならず者だ。処刑されるべきだ。職員の名簿を見つけた。アサドより先に処刑されるだろう」