習近平王朝の崩壊は間近か…!?トランプが一気に仕掛ける「対中麻薬禁輸戦争」の行方
「あの怪物が復活する」―そう考えると、習近平国家主席は、夜もおちおち寝ていられない心境だろう。アメリカ大統領選挙を制したトランプは、「中国製品に60%の関税をかける」「中国の最恵国待遇を取り消す」と息巻いているが、こんなことが実現したら、中国経済は崩壊してしまう。 【写真】文在寅の「引退後の姿」がヤバすぎる…衝撃ショットを見る! いまの中国には、貿易戦争をガチンコで戦った'18年の時のような「体力」は、もはや残っていない。 前編記事『習近平が激ヤセしていた…!?経済どん底の中国でトランプ大統領誕生に恐怖する「国家主席の悲鳴」』より続く
習近平にとっての「トラウマワード」
トランプもそれを熟知しているのだろう。まだ大統領に就任していないのに、習近平のトラウマを呼び覚ます厳しい一手を繰り出してきた。石破政権の幹部が語る。 「トランプ氏は11月25日に突然『中国からの“フェンタニル”の流入が止まらなければ、中国に10%の関税をかける!』と宣言しました。フェンタニルは米国で社会問題化している麻薬の一種で、中国からメキシコなどにその原材料がわたり、それがアメリカに流入しているのですが、トランプ氏は'18年12月にブエノスアイレスで習氏と会談した際にも、『これは21世紀のアヘン戦争だ!中国はフェンタニルの流入をなんとかしろ!』と警告しました。 当時アメリカとの貿易戦争で疲弊していた習氏はトランプ氏の剣幕に驚き、即座に『取り締まり強化を約束する』と応じました。そうでもしないと、トランプ大統領が何をするかわからなかったからです」 いわば「フェンタニル」は習近平にとって「トラウマワード」となっている。その言葉をトランプは就任前から再度持ち出し、習氏の恐怖の記憶を呼び起こそうとしているのだ。 「中国政府はトランプ氏の再度の宣言に対し、今回もまた即座に反応。外交部を通じて『米国と麻薬対策で協力を発展させることを望んでいる』と表明したのです」(同前)
大不況真っただ中の中国経済
第2ラウンドのゴングが鳴らされる前から、習氏はトランプのパンチを喰らったわけだが、この警告を無視した結果、本当に10%の関税をかけられれば、大不況真っただ中の中国経済の背骨はへし折られてしまうだろう。 現在、中国のオフィスビルには「空房出租(空室あります)」の紙が大量に貼られ、昼間から真っ暗の階が散見される。ショッピングモールはほぼ壊滅状態。レストランも前述の格安定食を提供して、何とか糊口をしのいでいる。 就業も最悪である。今夏に大学・大学院を卒業した1179万人の「最大の就職先」は、コンビニのバイトと宅配便の配達員。民営企業がリストラの嵐なので、若者の公務員志向は一段と強まっている。 「12月1日に行われる来年夏就業の『国考(国家公務員試験)』には、過去最多の325万8274人が応募しました。平均倍率69倍という狭き門です。最大倍率は、北京の『中華職業教育社連絡部一級主任課員及び主任以下』。1名の募集に対してなんと1万5678人が殺到したのです。一体どんな学生が合格するのかと、北京っ子の注目を集めています」(中国のメディア関係者) 中国の苦境は、外交面でも表れている。習近平主席は11月14日から21日まで、ペルーでのAPEC(アジア太平洋経済協力会議)とブラジルG20サミットに参加し、16ヵ国もの首脳と会談した。そこで必死に「人類運命共同体」の持論をぶち、友好関係を広げようと思ったが、まったく響かなかった。どの首脳も経済失速する中国の足元を見ており、かつ「トランプの将来の敵」にはよそよそしかったのだ。