全国158万5,849社の“メインバンク“調査 取引先の「増収増益」企業率は京葉銀行がトップ
取引先企業の増収増益率ランキング 1位京葉銀行、2位北國銀行、3位北海道銀行
メインバンク別に、取引先企業(2023年1-12月期)の売上高、最終利益を対象とした増収増益率を算出した。 取引企業の増収増益率トップは、京葉銀行の39.1%だった。京葉銀行は、「『お客さま満足度№1のソーシャル・ソリューショングループ』の実現に向け、お客様が直面する様々な経営課題に対して、資金繰り支援にとどまることのない、オーダーメイドのソリューション提供に努めてきた結果と考えている」とコメント。資金繰り支援だけではなく、多方面の支援効果が企業業績の好転につながったようだ。 2年連続で2位の北國銀行(構成比38.3%)は、「事業性理解(お客さまの事業内容を深く理解する取組み)とコミュニケーションを重視した営業活動によりお客さまと課題を共有し、北國FHDが提供する様々なソリューションを通じて、解決サポートした結果と考えている。引続き、この取組みをしていくことで、お客さま及び地域の持続的な成長に繋げていきたい」とコメント。 3位は、北海道銀行。同行からはコメントが得られなかった。 業態別で取引先企業の増収増益率は、1位が都市銀行(同34.1%)。次いで、地方銀行(同33.9%)、第二地銀(同33.8%)、その他(同33.2%)、信用組合(同33.1%)、信用金庫(同32.5%)の順。信用金庫や信用組合が大きく構成比を伸ばし、コロナ禍で窮状に直面した企業への支援効果が出ているようだ。 ※ 増収増益率ランキングは、業績が判明し、メインバンク取引社数が1,000社以上を対象に集計した。
倒産企業のメインバンク調査
各年度(4-3月)に倒産した企業(負債1,000万円以上)のメインバンク(判明分)を分析した。2023年度の企業倒産は、9,053件だった。これを業態別にみると、最多は取引社数が多い地方銀行が1,609社(構成比33.9%)。次いで、信用金庫1,254社(同26.4%)、都市銀行1,018社(同21.4%)、第二地銀524社(同11.0%)、信用組合152社(同3.2%)と続く。 2023年度末の業態別メインバンクの取引社数を分母にして、倒産企業数を除した「倒産比率」(その他除く)は、信用組合の0.44%が最も高かった。次いで、信用金庫の0.35%、第二地銀の0.34%、都市銀行の0.27%、地方銀行の0.25%と続く。 倒産比率は、金融機関の支援度合いを測るものではなく、信用金庫や信用組合は、小・零細規模の企業との取引が多いため倒産企業は多いが、一方で増収増益の企業率も伸ばしている。