トランプ氏勝利 市場はトランプトレード進行 ダウ平均株価は史上最高値を更新/FRB 2会合連続で利下げ パウエル議長と関係悪化トランプ氏の「介入」懸念 舵取りに注目【Bizスクエア】
共同通信 客員論説委員 杉田弘毅氏: そういう読みがある。それから中東に関してももう少し、イスラエルやパレスチナの面倒を見るという方向に持っていかなければいけない。サウジとアメリカの間での力関係をアメリカ優位に持っていくためには「エネルギーの増産」は一つの手だと思う。あとイランもだが、トランプ氏は世界の強い人々と交渉してディールすることがこよなく好きな人。いかにカードを切り出すかというところでトランプ氏が頭に描いていることなのではないかと思う。この2つの戦争は誰が見ても、もうそろそろですよねと。戦線動いてないし、中東についてはもうハマスなどめちゃくちゃ破壊されている。もうそろそろだという機運はいい。そういう中でトランプ氏がボールを投げてきた時に、それを奇禍として「もうやめますか」という話になる可能性は大いにあると思う。 ――第1期のときにはとにかく減税やってもうまくいった。金利も上がらず、株価が上がって景気も良くなったと思う。今度は同じことが実現する可能性はあるのか。 慶應義塾大学 総合政策学部教授 白井さゆり氏: 第1期のときは、コロナ危機が起きたのでものすごい低インフレ。0%ぐらいの低インフレになったから見えなくなった。 ――元々想定インフレの時代だった上に、コロナ危機もあって需要がなくなったから減税しても心配しなくてよかった。 慶應義塾大学 総合政策学部教授 白井さゆり氏: はい。見えなかった。でも今回はまた本格的にさらに上乗せして輸入関税率を上げていく。それから不法移民を国外退去にすると、今でさえ賃金(上昇率)4%なのに人手不足になる。一見みんなの賃金を上げるようだが、人手不足によってアメリカの経済が停滞する可能性もある。そういうことが見えてくると、今回の4年でなので、本当の意味でトランプ氏がやりたい政策の効果がしっかり見えやすいのが今回だと思う。 ――トランプ氏が「経済うまくやるんだ」と言っておきながら、逆にインフレが進んだら、あっという間に不人気になってしまうのか。 慶應義塾大学 総合政策学部教授 白井さゆり氏: だから中間選挙とかどうなるか。そこが焦点だ。