〈今日の弁当、半分残して明日のご飯〉超絶倹約家の80代父、死去…残された財産額に「たったこれだけ?」疑念を抱いた長男が取った、驚きの行動
老後を安心して過ごしたいというのは、だれもが思うこと。しかし、老後を考えるあまり、日常生活を切り詰めると、さまざまな軋轢が生じる。ある家族の相続から考察する。 【早見表】30年前と現在を比べたらヤバすぎる!1993年と2023年の給与と物価を比較
一見普通のサラリーマン家庭、実情を見ると…
老後資金への関心が高まっている近年の日本。ミドル層、シニア層のみならず、若い世代も注意を向けている。年金への加入はもちろん、新NISAやiDeCoへの加入、不動産投資などさまざまな手段があるが、やはり王道はいまなお預貯金だ。 金融広報中央委員会『令和5年 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]』によると、世帯の金融資産保有額は下記のようになっている。 30代世帯:平均856万円・中央値337万円 40代世帯:平均1,236万円・中央値500万円 50代世帯:平均1,611万円・中央値745万円 60代世帯:平均2,588万円・中央値1,200万円 横浜市在住の50代会社員の山田さん(仮名)は、自身の父親の相続時のことを話してくれた。 「私の父親は、ごく普通のサラリーマン、母親は専業主婦でした。私と3歳年下の妹は、それぞれ奨学金もなく大学と短大を卒業したのですが…」 山田さんの両親は「マニア」といえるほどの倹約家だったという。「衣食住はとことん切り詰める」というのが信条で、賃貸の古くて狭いマンションに暮らし、購入するのは激安商品ばかりだった。 「子ども時代はなかなか新しい下着も買ってもらえず、むこうが透けるくらい薄くなったものを穿いていました。小学生のとき、ついたあだ名は「セクシー」。修学旅行のとき、どれほど恥ずかしかったか…」 大学に進学後、山田さんはアルバイトに精を出し、身の回りのものをそろえ、なんとか周囲に追いつこうとつとめた。だが、両親からは嫌みをいわれてばかりで、ついには「そんなお金があるなら家に入れろ」と迫られることに。山田さんは必死で就職活動を頑張り、逃れるように家を出た。 「それより、かわいそうなのは妹ですよ。女の子なのに洋服は私のお下がり。長い髪はシャンプーが減るといって、母親が刈り込んでベリーショート。友達づきあいも全然していなかったように記憶しています」
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