優勝逃したHonda監督「濃密な1年間だった」 野球日本選手権
第49回社会人野球日本選手権大会は最終日の9日、京セラドーム大阪で決勝があり、Hondaは0―3でトヨタ自動車に敗れ、第12回大会(1985年)以来、37大会ぶり2回目の優勝はならなかった。Hondaの多幡雄一監督の試合後の主なコメントは次の通り。 【写真まとめ】トヨタ自動車 vs Honda 日本選手権決勝 ◇選手に「胸を張って帰ろう」 トヨタさんの圧力に投手陣がボール先行になったのが勝敗を分けたポイント。都市対抗予選で負けてからよくここまで来た。選手には胸を張って帰ろうと言った。 <目には涙も見えるが試合後のミーティングで選手に話したことは> チームの東京移転や都市対抗予選で負けたこと。夏の練習はきつくて、暑い中でもみんな頑張った。大阪で1勝を積み上げてきて、4勝できたこと。決勝で悔しい思いをしたこと。1年間、濃密な時間だった。 全国大会ベスト4以上をずっと出せる常勝チームになろうとチーム作りを進めてきた。あるべき姿からもう一つ飛躍して、ありたい姿は日本一。あと一つ届かなかった。この課題をつぶして、もっといいチームになって(来年の)都市対抗予選を頑張ろうという話をした。 (トヨタ自動車の増居翔太投手は)狙い球を絞りづらかった。変化球でもストライクを取れる。ストレートを狙ったところでファウルになって打ち損じてしまった。 機動力はうちの大きな武器。チャンスがあればどんどん走ろうと言っている。(五回の小口仁太郎の三盗は)ナイス走塁だった。「1死三塁」以上(の好機)で、いかに得点につなげるか。内野手は後ろに下がっていたので、内野ゴロでも1点入るケースだった。ワンヒットが出なくても得点につなげるかは課題が残った。 4試合勝ったのは大きな財産になるし、負けたことも大きな財産になる。一球に対する必死さや執念。トヨタさんはボールを1球見逃しているだけなのに、プレッシャーを相手にかけている。僕たちはボール球を振って相手を助けてしまったことが課題だと思う。