「便が緩いかな?」生後4ヶ月の息子に違和感 その後…医師「もう身体が反応しません」容体が急変した理由とは
リハビリ
ICUでの長期鎮静と筋弛緩剤の投与や脳ダメージの為、ゆいとくんのリハビリは寝たきりの状態から始まりました。 最初は自力で呼吸をして目を開け生きるだけで精一杯の状態だったゆいとくん。そのため、PT理学療法士さんが少しずつ指をクリクリするマッサージをしたり、ベットの背もたれを少しだけ上げて頭を上げたりといったリハビリから始めました。 そこから約1年の入院中、口から食事を摂取することもなかなか進まず、毎日嘔吐が続き身体を動かすのが難しいこともあったといいます。 ゆいとくんは隔離患者だったためベッドの外に出ることはできず、外や廊下で散歩なども出来ません。 入院生活の中でも、骨髄炎になったりイレウスになったり好中球減少症になったりと…容態が落ち着かず、思うようにリハビリは進まない状態。 リハビリに本腰を入れ始めたのは退院して家に帰り、回復期をとうに過ぎた頃からでした。 知能の遅れもあり歩くことを理解できず、なかなか足が出なかったゆいとくん。 「これはもう一生歩けないかなぁ…」と思った母親でしたが、素晴らしいセラピストさんたちとの出会いがあり、ゆいとくんは4歳で介助歩行を獲得することができました。 現在5歳になったゆいとくん。見守りの中、自分の足で歩くことも出来るようになりました。 支えられながら初めて自分の足で歩いたときの一生懸命な顔。初めて独歩が出来たときの嬉しそうな顔は、母親の目に今でも焼き付いているといいます。 ゆいとくんのリハビリに関しては、とにかく本人が楽しみながらできるように行い、両親は「あれが出来なければいけない」「こうしてほしい」「健常児にしたい」ということはまったくなく「ゆいと本人が持っている力を最大限に発揮できる導きを、親として手伝いたい」そう思っていると話してくれました。 「やはり『これができたら』と思うことはありますが『ゆいとは精一杯がんばっている』ということを忘れないように心がけて、親の心のバランスが崩れないようにしています」 つらく険しいゆいとくんの病の急性期をみてきたからこそ、口からモノを食べ消化して処理をする「生命を維持し生きる」ということが、どれだけ難しいことなのかを知っている両親。 基本的には「生きているだけでおりこうさん」と思っているといいます。