「うちの子だけ…」発達障害の子どもを持つ母を悩ませる“ママ友”との関係
子ども抜きでも仲良くしたい……?
バリアを張りまくっていた頃から6~7年が経ち、実は今、保育園のクラスメイトだったママ友二人とは、子ども抜きでもランチやお茶に行く仲になっています。二人とはそれぞれ卒園前ごろと、入学後のふとしたきっかけでよく話すようになりました。 小学校も同じなので、ばったり会うと「昨日○○くん、学校からの帰りにすれ違ったよ~」とか、「学童の迎えで会った時に話したよ。○○って言ってた。」と教えてくれたりします。この見守ってくれている感じが温かく、ありがたく感じられるようになりました。発達っ子を抱え、無事に1日を終えることに必死すぎた時期を過ぎ、ママ友にもそれぞれ子どもに関する悩みがあって(よく考えたら当たり前なんですが、当時は気づけなかった)、みんなたくさんのタスクを抱えながら生きているんだと感じたことで、自分の状況を必要以上に卑下することもなくなりました。 「ママ友」というと、「子どもの所属する場所ありきの、子どもを通して見た関係性」と思いがちですが、ここ数年の私は、子どもを介して出会ってなかったとしても、仲良くしたい人かどうか、という自分自身の基準でお付き合いをすることができるようになった気がしています。 もちろん相手が同じように思ってくれるとは限らないし、仲が良くなっても気遣いが大切なのは、どんな人間関係でも一緒だと肝に銘じています。 ママ友との付き合いの深さを決めるのは、結局自分。でも振り返ると、助けてくれたり声をかけてくれたりしたのは、近くにいるママ友だった、ということがよくあります。遠くの親戚より近くの他人、とはよく言ったものです。障害のある子を育てていると、世間の冷たい目がゼロなわけではありませんが、そこを受け流す強さも9年で少しは身についた……かな。そして、ハンディキャップがあるからこそ、人の温かさに触れ、感謝をする機会もたくさん頂いているなと今は思うことができています。