異常な発汗、精神的な不安――清水宏次朗が語る「男性更年期障害」の症状と向き合い方 #性のギモン
タレントのヒロミさんが公表して話題となった男性更年期障害。映画「ビー・バップ・ハイスクール」で一世を風靡した俳優の清水宏次朗さんも症状を訴える一人だ。40代半ばで男性更年期障害と診断され、現在も症状と向き合う清水さんは「生きていることが何よりも大切だから、時にはあきらめることも肝心」と話す。男性更年期障害とはどのような症状があるのか、症状を和らげるためにどのような工夫をしているのか、清水さんに話を聞いた。(Yahoo!ニュース Voice)
異常な発汗に違和感。40代半ばで男性更年期障害と診断された
――男性更年期障害を発症したのはいつ頃だったのでしょうか? 清水宏次朗: 体の異変を感じ始めたのは30代後半くらい。異常に汗をかくようになったのがきっかけでした。ファンクラブのイベントのときも、みんながびっくりするくらい汗をかいてね。スタッフにも「どうしたの!?」って言われたけど、「夏だからじゃないか?」って最初は大して気にしていなかったんです。 ある日、寝ている間に、シャワーを浴びたんじゃないかっていうくらい汗をかいて、髪の毛も枕もびしょびしょになったことがありました。でも体調も悪くなかったし、「汗っかきじゃないのに何でだろうな」って。そのうち、冬場でも枕がびしょびしょになるくらい汗をかくようになったんですね。 40代半ばくらいに精神的にも不安定になってきてしまったので、妻に言われて病院に行くことを決めて、4、5件くらい病院を回った結果「男性更年期障害ですね」と診断されました。 いくつかの病院で診断を受けましたが、医者ごとに出す薬が全然違って。ある医者は「バイアグラが学会でも注目されていて、男性更年期障害に良い」と言う一方で「バイアグラはあまり良い薬じゃない」とも話していて、まだ男性更年期障害の治療薬が確立されていないんだなと感じました。 ――汗をかく以外には、どんな症状があったのでしょうか? 清水宏次朗: 僕の場合は、不安感やパニック障害、閉所恐怖症などがありました。そのため、新幹線に乗るときは一番前の座席は目の前が壁だから絶対に乗れないし、通っている歯医者でも、座席の前が窓になっていて外の景色が見える席にしてもらっています。 ただ、これはあくまで僕の場合で、症状は十人十色だと思いますね。男性更年期障害がきっかけでうつ病を発症する人もいますから。今は、自分に合った気分転換の方法なども見つけて、少しずつ体調が良くなってきている状態です。 ――体調を良くするために、どんな工夫をされていますか? 清水宏次朗: とにかく外に出ることを意識しています。朝は、起きたら必ず散歩に行くようにしています。精神的にすごくリラックスできるんですよ。 あとは、趣味を持つこと。僕は陶芸をやっているんだけど、1~2時間ろくろを回して集中して、土に触っているとすごく気持ち良い。心が安らぐんです。 友達や相談できる相手がいることも大事だと思いますが、もし身近に相談できる人がいなくても、近所にあいさつができる人がいるかいないかというのも大きいかもしれないね。僕の場合は、朝の散歩のときに、近所の自転車屋さんのすごく面白いおじさんが必ずあいさつをしてくれる。些細なことなんだけど、そういう居場所があることに助けられていると思います。