異常な発汗、精神的な不安――清水宏次朗が語る「男性更年期障害」の症状と向き合い方 #性のギモン
「自分を解放することが大事」リラックスすることで気分が晴れる
――男性更年期障害はまだあまり認知されていませんが、診断結果を聞いたときはどのような気持ちでしたか? 清水宏次朗: 正直、意味がわからなかったんです。どういうことですか?って。僕が診断を受けた当時は男性更年期障害についてあまりわかっていない先生も多くて、はっきりした理由を教えてもらえなかった。ある意味、患者はひたすら我慢するしかない状態でした。 もともと男性の更年期障害って知られていないから、男性は「更年期障害になるかもしれない」なんて思っていないんですよ。でも、知らず知らずに困っている人って、全国にかなりいると思います。相談できる場所がわからないと、どうすれば良いか迷ってしまう。早く世の中に認知されて、医学的にも解明されて、多くの人が救われるようになると良いなと思いますね。 ――「自分は男性更年期障害かもしれない」と悩む人は、どのような行動をとれば良いと思いますか? 清水宏次朗: 男性更年期障害って診断されている人や、もしかしたら男性更年期障害かもしれないって悩んでいる人は、まず外に出て、外の空気を吸って、ちょっとでもリフレッシュをして家に帰る。会社で仕事したり、お客さんの対応をしたりしないといけないこともあると思いますが、可能な限り外を見るなどして、自分なりに解放してあげることが大事ですね。たった10分、15分歩くだけでも、不思議だけど気分が晴れますよ。 とにかく気持ちをリラックスさせることが一番。自分の気持ちが落ち着くサイクルを見つけるといいと思います。そして、それを周りの人は邪魔せず、適度な距離で接してあげてほしいですね。 あと、僕が言ってあげられるのは無理をしないこと。「これはちょっと無理だな」って思ったときは、あきらめることも肝心。無理をして結果が出なかったときはもっと落ち込むから、あきらめる勇気を持って自分を解放してあげましょう。それって、ある意味わがままな話ではあるけど、病気なんだから仕方がない。生きていることが何よりも大切なんだから。自分の目線をちょっと違う方向に向けていくと良いと思います。 ----- 清水宏次朗 1964年、東京都生まれ。俳優、歌手。1984年「ビリー・ジョエルは似合わない」で、第13回東京音楽祭国内新人大会でグランプリを受賞。1985年映画「ビー・バップ・ハイスクール」のオーディションで主演に抜擢され、1987年には日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2010年頃より男性更年期障害を伴う体調不良により、芸能活動を休止。現在は復帰に向けてリハビリをしながらYouTubeなどで発信する。 文:優花子 制作協力:BitStar 「#性のギモン」は、Yahoo!ニュースがユーザーと考えたい社会課題「ホットイシュー」の1つです。人間関係やからだの悩みなど、さまざまな視点から「性」について、そして性教育について取り上げます。子どもから大人まで関わる性のこと、一緒に考えてみませんか。