[NEW BALANCE CUP]注目レフティMF山口豪太は自身の特長を改めて理解。日本一と選手権予選敗退の経験を昌平に伝え、自身の結果と3冠を目指す
[1.5 NB CUP決勝T1回戦 昌平高 1-2 関西大北陽高 時之栖裾野E1] 【写真】「イケメン揃い」「遺伝子を感じる」長友佑都の妻・平愛梨さんが家族写真を公開 2025年シーズンの飛躍を目指す強豪校が1月3日から「NEWBALANCE CUP 2025 IN TOKINOSUMIKA」(通称:裏選手権、静岡・時之栖スポーツセンター)で熱戦を繰り広げている。2024年インターハイ優勝校の昌平高(埼玉)は予選リーグ3試合で最多の15得点をマークして3連勝。5日午前の決勝トーナメメント1回戦で関西大北陽高(大阪)と対戦した。 昌平は前半、丁寧にボールを繋ぎながら前進。相手のハイプレスにボールを引っ掛けられて速攻を受けるシーンもあったが、焦れずに攻め続け、U-17日本代表MF長璃喜(2年)のラストパスからMF飯島碧大(1年)が先制点をマークした。その後はキャプテンマークを巻いたU-17日本代表MF山口豪太(2年)が右サイドで鋭い仕掛けを連発。ワンツーや個の力でPAへ侵入して見せたほか、長の個人技や新1年生FW立野京弥(FC LAVIDA)の裏抜けから追加点を目指した。 だが、後半は「(各選手が)言われたことだけをやろうとしすぎて、何か全部そればっかになって、それで上手くいかなくなって、どんどん相手のペースになっていっちゃったかなと」(山口)。追加点を奪うことができず、逆に2点を奪われて逆転負けした。 山口自身もより周囲を見ることを要求された中、それを意識し過ぎるあまり、個でチャレンジする回数が減少。悔しい敗戦となったが、「ゲームには負けちゃったんですけど、負けたことで収穫もあったんで。でも、この大会もまだ終わりじゃないんで。もう残りの試合は全部勝てるようにしたいです」と語っていた。 昌平は昨夏のインターハイで初優勝。山口は5アシストと日本一に貢献しだが、選手権は埼玉県予選準々決勝で敗れた。山口は予選敗退した聖望学園高戦もフル出場。日本一の歓喜と悔しさの両方を味わっている。開催中の選手権では、浦和駒場スタジアムで運営補助を務め、ライバルたちが躍動する姿を目の当たりにした。「昌平が出れば、昌平が注目されてたんじゃないかなって……」。FC LAVIDA時代にキャプテンを務めている山口は、新チームで暫定的なリーダーに。歓喜と悔しい経験をチームに伝えながら、昨年以上のチームを作ろうとしている。 「ほんとに勝ち抜く難しさがまた分かったし、夏スルスルと行けちゃった分、やっぱり難しいんだなっていう思いもまた持てたので、その反省を今年活かせるようにしていきたいです。去年もほんとにみんなで声を掛け合って、いいチームだったんですけど、それ以上に周りでもっと喋んないと、上手くいくことも上手くいかなくなる。今年、やっぱり自分はいい言葉を掛け合って、もっと周りとコミュニケーション取れっていうことをよく言っているので、まず周りと合わせるところからしっかりやっていきたいです」と力を込めた。 中学時代から逸材レフティという評価を受けてU-16、U-17日本代表を経験してきた山口は、個人としても勝負のシーズンだ。強度の高い相手との戦いで苦戦することも多かった2年間。「自分的にもほんとに『どうすればいいんだろう』っていう状態でサッカーしてたことが、本当に長くて。でも、去年、(前監督の)玉田(圭司)さんだったりにサッカーを教わって、こういうプレースタイルが自分なんだっていうのを、またちょっと導き出したっていうか、分かってきた」という。 「やっぱり自分はドリブルでサイド突破したり、キックの質で、クロスとかでチャンスを作ったりするのが自分の特長なんで、それを出せるようにしなきゃいけないんだなと思いました。もう高3なんで。甘えたことは言ってらんないし、本当に自分がチームの中心として勝たせる存在にならなきゃいけない。本当にミスをしても怖れないで、毎試合1点ぐらい取るくらいの勢いで仕掛けて、しっかり結果を残せる1年にしていきたいです」と誓った。 チームとしての目標は3冠だ。「ほんとに去年日本一取って、日本一の嬉しさっていうのは本当に凄い実感できて、本当に今までにない、本当に人生で1番ぐらい嬉しくて。それをまた喜びたいし、本当に今年は3冠狙えるチームだと思うんで、また頑張ってやっていきたいです」。盟友の長とともに進路も注目のレフティは、結果を残して「日本一の嬉しさ」を再び味わう。