長瀞と皆野の2大「里山アルプス」が聳える! 意外な急登とクモの巣と格闘する前原尾根を行く
ロープ場もある急登の前原尾根コースで男体拝まで
「前原の不整合」の交差点から県道が走る集落の果樹畑が並ぶ中に大渕登山口の標識があります。果樹畑の間道の先に登山者カウンターが置かれています。ここから前原山への急登が始まります。 樹林帯を縫うように走る登山道は意外なほどの急登で、時折ロープも散見できます。ロープに頼るほどではないとは思いますが、ハイキングシューズ程度だと手こずるかもしれません。また、破風山登山ルートとしては妙に距離も長いせいか、時期を外すと登山者数も少なくなるのか、登山道にはクモの巣がバリケードのように広がっていたりします。クモの巣への留意は必要かもしれません。 登山口から30分ほどで標高347mの前原山です。木々に囲まれた山頂からの眺望は、残念ながら皆無。さらにアップダウンをこなしながら10分も進んだ先の前原岩稜と呼ばれる岩のあるヤセ尾根で秩父盆地への眺望が開けます。樹間に見える独特な山頂は武甲山でしょうか。ちなみに皆野駅のホーム南側から武甲山の超三角形な山容を眺めることができます。ここは前原尾根コース上の絶好の休憩ポイントかと思います。 さらに進んで国頭登山口からのルートと合流し、ロープが設置されたプチ岩場を乗り越え標高399mの三又ピークへ。この辺りからは春はミツバツツジやヤマツツジの鑑賞ポイントでもあります。 小さなアップダウンを繰り返し、再度ロープのある岩場を乗り越えて、北側の眺望が開けた男体拝(なんたいおがみ)にたどり着きます。日光方面にひらけた展望ポイントです。残念ながら男体山は木々が邪魔をし展望は良くありませんが、隣の宝登山の緩やかな山並みを見ることができます。 この先で風戸からの関東ふれあいの道と合流します。風戸側に下るもよし、そのまま登山道を進んで破風山を目指すのも、もちろんオススメです。破風山頂からの遠望も見応えあります。
ソトラバ編集部