【50歳代と60歳代の貯蓄事情】みんなはいくら貯めてる?二人以上世帯と単身世帯に分けて解説
資産を増やすためにはどうしたらいい?
ここまで50歳代・60歳代の資産状況について見てきました。多くの世帯が資産を預貯金で保有していることが分かりましたが、老後に向けてさらに資産を増やすにはどうすればよいでしょうか。 個人ができる資産運用でもっとも身近なものの一つとして2024年1月からの「新NISA」があります。 これまで非課税保有期間はつみたてNISAでは20年間、一般NISAでは5年間でしたが、2024年からの新NISAでは無期限となったほか、つみたて投資枠がつみたてNISAの3倍の年間120万円、成長投資枠が一般NISAの2倍の年間240万円に拡大され、併用により合計で年間360万円まで投資できるようになりました。 仮に50歳の人がこの新NISAのつみたて投資枠を用いて資産運用をした場合、65歳までにいくら増える見込みがあるでしょうか。 毎月5万円×利回り8%×15年間でシミュレーションしてみました。 【将来の運用資産額】 ・元本:900万円 ・運用収益:830万円 ・合計:1730万円 元本の900万円に対し、資産が倍近くまで増えました。(今回のシミュレーションは、あくまで利回りが安定して8%であることを想定していますが、実際の資産運用には元本割れなどのリスクが伴う点に留意してください) 資産運用は預貯金に比べて増える期待が持てる反面、ご自身のリスク許容度と余裕資金の範囲内での投資が必要です。 株価暴落や円高が話題となっている昨今ですが、長期的に見れば世界経済は少しずつ成長しています。インフレリスクに対抗するためには、資産運用で増やす工夫が今後も求められるでしょう。 老後に向けた資産形成を始めたい方は、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」 ・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」 ・首相官邸「岸田内閣総理大臣記者会見」2024年6月21日 ・金融庁「つみたてシミュレーター」
中本 智恵