【50歳代と60歳代の貯蓄事情】みんなはいくら貯めてる?二人以上世帯と単身世帯に分けて解説
50歳代・60歳代の貯蓄額はいくら?二人以上・単身世帯で比較
ここからは50歳代と60歳代の貯蓄事情を二人以上世帯・単身世帯に分けて解説していきます。 ●50歳代・二人以上世帯の貯蓄額 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄額ごとの世帯割合(金融資産を保有していない世帯を含む) ・金融資産非保有:27.4% ・100万円未満:9.1% ・100~200万円未満:6.4% ・200~300万円未満:3.8% ・300~400万円未満:3.9% ・400~500万円未満:3.8% ・500~700万円未満:5.6% ・700~1000万円未満:5.5% ・1000~1500万円未満:8.9% ・1500~2000万円未満:4.2% ・2000~3000万円未満:5.4% ・3000万円以上:11.2% ・平均:1147万円 ・中央値:300万円 ※上記の金融資産保有額には、預貯金だけでなく株式や投資信託、債券などの金融商品残高も含まれます。 貯蓄2000万円以上の世帯が約2割となっている一方で、金融資産非保有(=貯蓄ゼロ)の世帯が約3割いることが分かります。 二人以上世帯では大きな資産を持っている人とそうでない層の二極化があると考えられます。 では、単身世帯ではどうでしょうか。続けて見てみましょう。 ●50歳代・単身世帯の貯蓄額 【50歳代・単身世帯】貯蓄額ごとの世帯割合(金融資産を保有していない世帯を含む) ・金融資産非保有:38.3% ・100万円未満:11.2% ・100~200万円未満:5.2% ・200~300万円未満:2.7% ・300~400万円未満:3.6% ・400~500万円未満:3.8% ・500~700万円未満:4.6% ・700~1000万円未満:5.5% ・1000~1500万円未満:4.9% ・1500~2000万円未満:4.1% ・2000~3000万円未満:4.4% ・3000万円以上:9.3% ・平均:1391万円 ・中央値:80万円 二人以上世帯と比べると、単身世帯のほうが貯蓄ゼロが約4割とやや多い傾向があります。 単身世帯は貯蓄中央値が80万円となっており、このまま老後を迎えるには不安の残る水準となりました。 続いて、60歳代の貯蓄事情を見ていきます。 ●60歳代・二人以上世帯の貯蓄額 【60歳代・二人以上世帯】貯蓄額ごとの世帯割合(金融資産を保有していない世帯を含む) ・金融資産非保有:21.0% ・100万円未満:5.9% ・100~200万円未満:4.5% ・200~300万円未満:4.3% ・300~400万円未満:3.0% ・400~500万円未満:1.9% ・500~700万円未満:7.2% ・700~1000万円未満:6.7% ・1000~1500万円未満:6.8% ・1500~2000万円未満:5.4% ・2000~3000万円未満:9.5% ・3000万円以上:20.5% ・平均:2026万円 ・中央値:700万円 60歳代も50歳代と同様、3000万円以上貯蓄できている世帯と、貯蓄ゼロの世帯の二極化が見て取れます。 ●60歳代・単身世帯の貯蓄額 60歳代の単身世帯の貯蓄額も見てみましょう。 【60歳代・単身世帯】貯蓄額ごとの世帯割合(金融資産を保有していない世帯を含む) ・金融資産非保有:33.3% ・100万円未満:8.5% ・100~200万円未満:4.7% ・200~300万円未満:2.8% ・300~400万円未満:4.3% ・400~500万円未満:2.4% ・500~700万円未満:3.5% ・700~1000万円未満:2.8% ・1000~1500万円未満:6.6% ・1500~2000万円未満:4.5% ・2000~3000万円未満:8.0% ・3000万円以上:15.1% ・平均:1468万円 ・中央値:210万円 50歳代・60歳代ともに単身世帯になると貯蓄ゼロ世帯が多くなる傾向があります。 なお、金融広報中央委員会の調査によると、50歳代・60歳代ともに保有している金融資産の種類は「預貯金」がもっとも多くなっています。 次いで投資信託や株式などの金融商品が多くなっていますが、50歳代・60歳代の多くが保有資産の多くを預貯金にしていることになるため、政府が掲げている「貯蓄から投資へ」の動きは思うように進んでいないことが考えられます。 2019年には「老後2000万円問題」が話題となりましたが、老後までの期間が長くはない50歳代・60歳代にとって効率的に資産を増やしていくには、資産運用などを検討する必要がありそうです。