年金だけで生活できる人は41.7%だけ…70歳代「貯蓄ゼロ・貯蓄3000万円以上」それぞれ何割?
内閣府が公表した「高齢社会白書」によると、高齢者の就業率は増加傾向にあります。 70歳から74歳までの就業率は34.0%で、3人に1人が仕事をしている結果となりました。就業率が増加している背景には、年金だけで生活できない苦しい実情があるといえるでしょう。 ◆【円グラフ】70歳代「貯蓄ゼロ・貯蓄3000万円以上」それぞれ何割? では、70歳代で年金だけで生活している人はどの程度いるのでしょうか。 今回は、70歳代の貯蓄事情と、年金だけで生活している人の割合について解説します。 記事の後半では、年金生活をむかえる前に気をつけておきたいポイントについて解説するので、ぜひ最後までご覧ください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
70歳代の貯蓄事情
金融広報中央委員会が調査した「家計の金融行動に関する世論調査」をもとに、70歳代の貯蓄事情を確認しましょう。 ●2人以上の世帯 2人以上の世帯における70歳代の平均貯蓄額は、1757万円でした。貯蓄がない世帯の割合と3000万円以上ある世帯の割合を比べると、以下の通りです。 ・金融資産非保有:19.2% ・3000万円以上:19.7% 貯蓄のない世帯と3000万円以上ある世帯の割合が、どちらも約20%となりました。 5世帯に1世帯が貯蓄のない世帯か、3000万円以上ある世帯になります。では、単身世帯だとどのような結果となるか確認しましょう。 ●単身世帯 単身世帯における70歳代の平均貯蓄額は、1529万円でした。貯蓄がない世帯の割合と3000万円以上ある世帯の割合を比べると、以下の通りです。 ・金融資産非保有:26.7% ・3000万円以上:17.3% 2人以上の世帯と比較すると、貯蓄のない世帯と3000万円以上ある世帯の割合は、約10ポイントの差がありました。単身世帯では、貯蓄のない世帯が多い実態となっています。 以上から、70歳代は「貯蓄のない世帯」と貯蓄のある世帯」に二極化している結果となりました。 では、70歳代は日々の生活に対してどのような意識をもっているのか確認しましょう。