ボブ・ディランの名声はこの大傑作アルバムで確立した!『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』は60年以上たっても決して色褪せない【年始に聴きたい名盤】
キャット・パワーが、ディランを歌う
2025年3月、現代アメリカを代表するシンガー・ソングライターのキャット・パワーが来日する。彼女の最新作のタイトルは『キャット・ パワー・シングス・ディラン:1966 ロイヤル・アルバート・ホール・コンサート』(原題: Cat Power Sings Dylan:The 1966 Royal Albert Hall Concert)。 ボブ・ディランが1966年に英国ロイヤル・アルバート・ホールで行なった歴史的コンサートをセットリスト通りにカヴァーしたアルバムで、日本公演でもセットリストはアルバムと同順の予定だ。 1966年、ロイヤル・アルバート・ホールに立つボブ・ディラン。客席にはザ・ビートルズ、ザ・ローリング・ストーンズのメンバー、若きまだ無名だったデヴィッド・ボウイなどがいた。それはボブ・ディランがスターの中のスターだと証明している。 ■『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』 1、風に吹かれて (Blowin’ in the Wind) 2、北国の少女(Girl from the North Country) 3、戦争の親玉(Masters of War) 4、ダウン・ザ・ハイウェイ(Down the Highway) 5、ボブ・ディランのブルース(Bob Dylan’s Blues) 6、はげしい雨が降る(A Hard Rain’s A-Gonna Fall) 7、くよくよするなよ(Don’t Think Twice, It’s All Right) 8、ボブ・ディランの夢(Bob Dylan’s Dream) 9、オックスフォード・タウン(Oxford Town) 10、第3次世界大戦を語るブルース(Talkin’ World War III Blues) 11、コリーナ、コリーナ(Corrina, Corrina) 12、ワン・モア・チャンス(Honey, Just Allow Me One More Chance) 13、アイ・シャル・ビー・フリー( I Shall Be Free) 岩田由記夫 1950年、東京生まれ。音楽評論家、オーディオライター、プロデューサー。70年代半ばから講談社の雑誌などで活躍。長く、オーディオ・音楽誌を中心に執筆活動を続け、取材した国内外のアーティストは2000人以上。マドンナ、スティング、キース・リチャーズ、リンゴ・スター、ロバート・プラント、大滝詠一、忌野清志郎、桑田佳祐、山下達郎、竹内まりや、細野晴臣……と、音楽史に名を刻む多くのレジェンドたちと会ってきた。FMラジオの構成や選曲も手掛け、パーソナリティーも担当。プロデューサーとして携わったレコードやCDも数多い。著書に『ぼくが出会った素晴らしきミュージシャンたち』など。 電子書籍『ROCK絶対名曲秘話』を刊行中。東京・大岡山のライブハウス「Goodstock Tokyo(グッドストックトーキョー)」で、貴重なアナログ・レコードをLINN(リン)の約400万円のプレーヤーなどハイエンドのオーディオシステムで聴く『レコードの達人』を偶数月に開催中。近著は『岩田由記夫のRock & Pop オーディオ入門 音楽とオーディオの新発見(ONTOMO MOOK)』(音楽之友社・1980円)。