腸年齢が35歳以下だった60代夫婦。二人に共通していたある生活習慣とは?内視鏡専門医「腸内環境は何歳になっても改善できる」
厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、18歳以上に推奨されている1日のたんぱく質の摂取量は、男性65g、女性50gだそう。しかし、内視鏡専門医の平島徹朗先生と秋山祖久先生いわく「実は日本人の8割がたんぱく質不足。その諸悪の根源は、不要なものが腸から漏れ出して吸収されてしまう<腸漏れ>」だそうで――。そこで今回は、お二人の著書『たんぱく質と腸の新常識: 絶対に漏らしてはいけない 新しい腸活とたんぱく質の正しい摂り方』から一部引用、再編集してお届けします。 【イラスト】腸内細菌は腸のどこにいる? * * * * * * * ◆何歳になっても腸は生まれ変われる! 腸内細菌の中でも、一般的に善玉菌は加齢とともに減り、特に60歳を過ぎると急激に減り始め、70歳を過ぎたころから悪玉菌が急増します。 なぜ、加齢とともに腸内環境が悪くなるのでしょう? 歳を重ね、消化器官の機能が衰えることで腸内環境は悪化します。 胃液の分泌量の低下、腸のぜん動運動低下によって栄養の消化吸収力が低下し、未消化の栄養が腸内に長く留まることが増えて、より悪化。 さらに、老化によって腸内の免疫力が低下すると、ますます腸内環境が悪化します。 こうした加齢による腸内環境の悪化をさらに加速させるのが食事量の減少です。 ただでさえ栄養の吸収力が低下しているというのに、加齢によって食事量が減り、たんぱく質の摂取量が不足すると、細胞をつくる材料が不足。 腸の細胞のターンオーバー(生まれ変わり)が乱れ、消化酵素も不足して消化機能が衰え、腸の老化が加速するのです。 また、食事量の減少によって食物繊維の種類や量が減れば、腸内細菌のエサが減り、ビタミンやホルモンなどの産生力が低下。短鎖脂肪酸の産生量も減り、腸内環境がますます悪化しやすくなります。 でも、諦めないでください! 腸内環境は何歳になっても改善可能。たんぱく質をはじめとする細胞の材料があれば、腸は生まれ変わることができます。
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