渡辺徹さん1周忌「何もなければずっと変わらないままだった」榊原郁恵が語るこれからの生き方
昨年11月に俳優の渡辺徹さんが亡くなって一周忌を迎えた。妻でタレントの榊原郁恵さんは、徹さんが亡くなったあと、これまで知らなかった一面に触れ「『お父さんすごかったね』ともっと言ってあげればよかった」と語る。徹さんとの夫婦生活のエピソードや、郁恵さんのこれからの生き方について聞いた。(聞き手:荻上チキ/TBSラジオ/Yahoo!ニュース Voice 収録日:2023年6月7日)
「お父さんすごかったね」と言ってあげればよかったと後悔
――徹さんが亡くなってから、知らなかった一面に気づいたそうですね。 榊原郁恵: 彼はテレビやラジオ、医療関係者のフォーラムとかに足しげく通って、自分の病気について講演をしていたみたいなんです。亡くなったのを機に、彼がいろいろな講演の中で話した言葉をまとめた本が出たんですけど、それを読んで、彼がどんな講演会に出て、どういう話をしていたのか、というのを知ったんです。 お別れ会を開いたときに、地方の番組でお世話になったスタッフの方々や、年に1回しかお会いしないようなスタッフの方、劇場の方々など、本当にいろんな方々から弔電をいただいて、「こんな仕事もしていたんだ」と思うことがたくさんありました。すごいなって思いましたね。 ――お別れの会も工夫されたと伺いました。 榊原郁恵: お別れ会では、これだけいろいろなことをやってきたんだということをみんなにもう一度知ってもらいたいと思ったんですよね。役者としてやってきて、バラエティ番組でもいろいろとやって、デビュー当時には歌も歌っていたよね、とか。芝居に対してものすごく真面目に考えていた人だったので、そういう面も改めて知ってもらいたかったんです。みなさん渡辺徹といろんな関わり方をしてくれていたから、エピソードトークでにぎやかな会にしたいなっていう思いがありました。 息子の裕太も同じ気持ちだったんですね。だから、「お別れ会じゃなくてさ、お父さんにもう1回復活してもらおう」と話をして。渡辺徹のことを「こんなことがあったね」「あいつはここが良かったね」「あんな馬鹿なこともしてたよね」って、そんな話ができるような場になればいいね、という思いでお別れ会を企画して、笑顔でお別れができました。