「The Ordinary(オーディナリー)」が日本初上陸! 美容業界の常識を変えるCEOにインタビュー
スキンケアを通じて気持ちと行動が変化すれば、世界も変わっていく
高井 サステナビリティというお話がありましたが、社会貢献にまつわる取り組みについて、もう少し詳しく教えてください。 ニコラ 私たちは、「グッド・ファンド」と「コミュニティ・ファンド」という2つの基金を通じて、これまでに300万カナダドルをさまざまな団体に寄付しています。主な使途は、自然災害やウクライナ侵攻による被害などへの支援と、社会の多様性や平等性にまつわる活動への支援。そして、メンタルヘルスのケアをサポートする活動への支援です。 また、空き容器のリサイクルプログラムや温室効果ガスの排出量削減、クルエルティフリー(動物実験を行わないこと)、再生可能エネルギーの利用など、持続可能な社会に向けてポジティブな影響を育むことを目指しています。 高井 メンタルヘルスというお話がありましたが、たとえば社内で具体的に取り組まれていることはありますか? ニコラ 社員が24時間いつでもカウンセリングにアクセスできる体制をとっていて、社員の家族や同居されている方にも同じように提供しています。 高井 現場の方たちのメンタルヘルスをケアすることが、プロダクトはもちろん、消費者や社会へのポジティブな影響となるのでしょうね。心と肌はつながっていますし。 ニコラ そうですね。肌の調子がよくなると、自信が出てきたり、行動が変わってきたりすると思うんです。スキンケアで世界を変えることはできないかもしれませんが、スキンケアを通じて人の気持ちを変えることはできる。それによって人々の行動が変わり、世界が変わっていくのだと信じています。 CEO兼ブランド共同創設者 ニコラ・キルナー 英国の薬局チェーンである「Boots(ブーツ)」で、美容部門のバイイングマネージャーとして世界中から小規模で独立したブランドを探し出す中で「Indeed Labs」の設立者ブランドン・トゥルークスと出会い、「DECIEM」を共同設立。2017年には、美容業界への影響力を称えられ、CEWアチーバー賞を受賞。 取材を終えて… 「yoi」の読者の皆さんと同世代と思われるニコラさん。製品・ブランドへの情熱や、社会に対するアプローチ、実行力に大変感銘を受けました。高スペックなアイテムでも手にとりやすい価格を実現していて、徹底してカスタマーファースト。製品への要望も、会議で共有してよりよい製品開発に生かしているそう。ちなみに私は「ナイアシンアミド(※1)10%+亜鉛1%(※2)(販売名:N10+Z1フェイスセラム)」が目下のお気に入りです!(高井) ※1 整肌成分、※2 PCA亜鉛(整肌成分)中の亜鉛に換算した値 撮影/露木聡子 画像デザイン/坪本瑞希 取材・文・構成/国分美由紀 企画/高井佳子(yoi)