親指の痛み「スマホ腱鞘炎」かも?手首の違和感に整形外科医が警鐘
親指用テープは前年比2倍と好調
絆創膏メーカーの「ニチバン」(東京都文京区)が2020年、20代から50代の2万4033人を対象に実施した調査では、直近1年以内に痛みの症状があった部位を聞いたところ、「手の指、手の指の関節」と答えた人が9.8%と、約10人に1人が手の指や指の関節に痛みを感じていることが分かりました。痛みがあると答えた人にどの指が痛むかを尋ねると、「親指」が52.8%、「人差し指」が45.9%、「中指」が40.4%と、親指の痛みが多い結果でした。 ニチバンでは、指の関節を固定して保護するテーピングテープ「バトルウィン 指プロテクター」を販売しており、23年2月には親指に特化した商品もシリーズに追加。今年は、シリーズ全体の売り上げが前年比1.5倍と伸びており、特に親指用は前年比で2倍の売り上げを記録しています。 「親指は他の指と動き方が異なるうえに、完全に固定してしまうと、生活での支障も大きくなります。伸縮素材でサッと一人で貼ることができ、水にぬれてもはがれにくい点などが評価されているのだと思います」と同社の担当者は話します。 スマホの使い過ぎだけが原因ではないものの、10人に1人が指の痛みを感じているという現実。痛みがあったら放置せず、しっかり治療するのはもちろんのこと、痛みを覚える前に、自身の生活の中に体を傷めてしまう要因が潜んでいないか、見直してみることが大切かもしれません。 (読売新聞メディア局 永原香代子)