岡部、多段式海藻養殖技術を開発。ブルーカーボン事業への参入目指す
総合建材メーカー、岡部(社長・河瀬博英氏)は4日、多段式海藻養殖技術を開発したと発表した。異なる藻類が最適な生育水深となり多くの収穫量が見込まれる組み合わせを検討。CO2の効果的な固定法について検証試験を開始した。今後、ブルーカーボン事業への参入を目指していく方針。 同社は島根県隠岐郡海士町に応用藻類学研究所を保有。海藻の増養殖技術の開発を進めている。今回この海域に多段式養殖施設を設置。隠岐諸島沿岸に生育するホンダワラ類(大型褐藻類)複数種の養殖の有効性を検証する。 養殖施設は上段にワカメ、中段はワカメとアオワカメの交雑体のワカメ雑種、下段には根から新芽を発生させて増殖する日本海特産のツルアラメを配置。3種は成長が最大となる時期や収穫時期が異なるため作業分散による生産効率も検討する。養殖生産して収穫した大型褐藻は食用や工業原料のほか、CO2吸収に優れている特性を生かし同社の事業分野である建材利用を含めたさまざまな利用法を試行していく方針。