「才能あるのに売れないなんて、寂しいじゃない」 渡辺正行から小沢一敬へ。受け継がれる「若手芸人の登竜門」#昭和98年
「だって楽しいんだもん。舞台前に緊張している様子も見ているから、ウケた時は余計にうれしくなっちゃいます。逆にウケない時は自分がスベッたような気持ちになるし、どうしたらもっとウケるのかな、って考えちゃいます。こいつ(小沢)はねえ、褒めてばっかりいるんですよ(笑)。いいねえとか、そうやりたいんだよねとか、こういう方向性がいいよねとか」 400回を超えた「ラママ」だが、渡辺はライブの意義を「恩返し」だと捉えている。自分がお世話になった業界で、後進たちがチャンスをつかむ助けになりたい。業界を盛り上げたいという熱い思いも、根本にある。 「芸人にこだわらなくていいと思うんですよ。放送作家になってもいいし、テレビ業界に入ってもいい。自分が好きなこと、得意なことをやって、生活できるようになってくれるのがうれしいですよね」 --- キンマサタカ 1977年生まれ。大学卒業後、出版社に就職。2015年に独立。写真家としても活躍。著書に『痛風の朝』『文春にバレない密会の方法』など。 --- 「#昭和98年」は、Yahoo!ニュースがユーザーと考えたい社会課題「ホットイシュー」の一つです。仮に昭和が続いていれば、今年で昭和98年。令和になり5年が経ちますが、文化や価値観など現在にも「昭和」「平成」の面影は残っているのではないでしょうか。3つの元号を通して見える違いや残していきたい伝統を振り返り、「今」に活かしたい教訓や、楽しめる情報を発信します。