40代、50代は保険の見直し時期です。「老後マネーがショートする人、お金が貯まりにくい人7つの特徴」
◆保険の分野を知っておきましょう
「また、保険は3つの分野に分かれています。 第一分野:生命保険 第二分野:損害保険 第三分野:生命保険、損害保険のいずれにも当てはまらない保険(傷害保険、医療保険、がん保険、収入保障保険など) 第一分野は生命保険会社、第二分野は損害保険会社、第三分野は生命保険会社と損害保険会社の両方が取り扱える保険です。最近の長生きリスクに対応した医療保険など第三分野に注目が集まっていますが、一家の大黒柱が亡くなった場合の死亡保障(第一分野)や、事故か災害、賠償責任など第二分野も必要に応じて準備しておくことが大切です」
◆万人に万能な保険はない! 自分に必要なものは何かを考えて選びましょう
「保険は、結婚して扶養家族ができたら生命保険に入り、家を買ったら火災保険に入るといったように、それぞれのライフステージで必要なものは何かを考えて組み合わせていきます。 保険の選び方は、独身か結婚して家族がいるのか、会社員か自営業なのか、持ち家があるのかないのか、お子さんがいるかどうか、共働きなのかそうではないのかなど、その方が置かれている立場や生活スタイルによって違います。 なぜなら必要な保障が異なるからです。 例えば定年退職して子どもが独立している人なら、そんなに高額な死亡保障は必要なくなります。これも「50歳からお金が貯まる人になる8つのレッスン」の第2回でもお話ししたことですが、万人に万能な商品はありません。 がん保険を考えるとしても普段から運動する習慣があり、バランスのいい食事を心がけ、非喫煙者で毎年しっかりがん検診を受けている人は、万一がんになっても早期発見でき、それほど治療にお金がかからない可能性が高いです。だから、最低限の保障で十分かもしれません。 でも病院嫌いで運動不足、タバコもお酒も制限していないという人はがんが見つかった場合、すでに進行しているかも。それなら再発、転移にも対応できる保障が充実したがん保険にを選ぶべきです。 このように自分がどれくらい健康に配慮しているのかや、ライフステージの変化を考えて加入する保険を考えることが大切です。それに保険商品は日々進化しています。 新しい商品のほうが現状に即しているし、スペックが高いものが多いです。そうでなければ商品が売れないからです。 例えばがん治療についていえば、以前は抗がん剤治療なども入院することが多かったのですが、今は通院での治療が多くなっています。ですから「今入っているのは、入院しか保障されない保険。だから通院でも保障される保険に変更したり、保障を上乗せしたりというのはありだと思います。 でも、『新商品のほうがちょっとスペックがいいから』とそのつど入り直すのは、加入時の年齢が上がり保険料がどんどん高くなってしまうことにもなりかねません。ですから今の自分に対してどういう保障が必要なのかを考え、見きわめることが大切です。 もし自分では見きわめ方がわからないようであれば、ファイナンシャルプランナーに相談するのもひとつの手です。今はネットを筆頭に無料の情報がたくさんありますが、無料のものはあくまでも一般論的なアドバイスの範囲内にとどまるので、個々の状況に合わせた的確なアドバイスを受けるのは難しくなります。 長い目で見れば、加入済みの保険では自分に必要な保障が足りていないことや、複数の保険に入っていても保障内容が重複していて、結局は無駄な掛け金をずっと払っていたなど、自分ではそれまで気づかなかった点をプロにアドバイスしてもらえるので、結果として経済面ではお得なことかもしれません。 『自分ではよくわからない』と思ったら、ぜひプロを頼ってみてください。 この先の人生がまだ長い40代、50代。健康に気をつけるとともに今こそ保険を見直し、まさかのときに備えながら、やりたいことを満喫していってくださいね」