ドラマ連発!エバンス/マーティン組が日本戦でニ連覇、TOYOTAも大逆転でのシリーズ四連覇獲得に「トヨタ(豊田)」が湧いた!!【WRC最終戦ラリージャパン】
独走タナックが最終日に脱落し、ヌービルの王座が確定
例年、初日が荒れるラリージャパン。3年目の今年も例外ではなかった。過去2年、多くのラリーカーがアクシデントに見舞われてきた金曜日の名物ステージ、イセガミトンネルの犠牲になったのは逆転でのマニュファクチャラーズタイトル獲得を目指すトヨタだった。 まずオジェがパンク、ステージ中のタイヤ交換で2分以上の遅れを喫して早くも優勝圏外に脱落。続いて勝田もステージ後半でパンクを喫し、タイヤ交換こそしなかったものの約1分の遅れを喫してしまう。 しかしトヨタ劣勢から一転、午前のステージの最後となるSS4では悲願のタイトル獲得を目指していたヌービルにターボトラブルが発生。大きく順位を落としてしまう。さらに午後の最初のステージとなるSS5ではヒョンデのアンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン(i20 N Rally1ハイブリッド/#9)がクラッシュ。デイリタイアとなった。 それでもヒョンデはオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ(i20 N Rally1ハイブリッド/#8)が首位をキープしていたが、最終日の1本目のSS17でまさかの大クラッシュ。唯一ドライバーズタイトルの可能性を残していたチームメイトの脱落で、ヌービルの2024年ドライバーズ選手権獲得が確定した。
最終パワーステージで決着、トヨタがマニュファクチャラーズタイトル獲得
一方、マニュファクチャラーズ選手権はタナックのリタイアにより、ヒョンデとトヨタのどちらに転ぶかわからない状況となった。 SS20までを終えて日曜日単独のポイントを加味した状況では、全くの同点となっており、最終パワーステージですべてが決まる情勢に。 その運命のパワーステージを制したのはオジェ。エバンスも3位タイムでまとめ、ヌーヴィル2位タイム、ミケルセン5位タイムに終わったヒョンデにわずか3点の差で、マニュファクチャラーズ選手権4連覇を果たした。(文:新村いつき) ■2024年 WRC第13戦最終戦 ラリー・ジャパン 結果 1位:E.エバンス (トヨタ GRヤリス ラリー1 ハイブリッド)3h23m41.0s 2位:S.オジェ (トヨタ GRヤリス ラリー1 ハイブリッド)+1m27.3s 3位:A.フルモー(フォード・プーマ ラリー1 ハイブリッド)+1m55.6s 4位:勝田貴元 (トヨタ GRヤリス ラリー1 ハイブリッド)+2m02.6s 5位:G.ミュンスター(フォード・プーマ ラリー1 ハイブリッド) +3m11.5s 6位:T.ヌービル(ヒョンデ i20N ラリー1ハイブリッド)+6m54.1s 7位:N.グライジン(シトロエン C3 ラリー2)+10m04.3s 8位:S・パエリ(トヨタ GRヤリス ラリー2) +11m50.8s 9位:新井大輝(シュコダ・ファビアRSラリー2)+13m24.3s 10位:G.グリーンスミス(シュコダ・ファビアRSラリー2)+14m15.8s ■2024年 WRCドライバーズランキング(最終結果) 1位 T.ヌービル(ヒョンデ)242 2位 E.エバンス(トヨタ)210 3位 O.タナック(ヒョンデ)200 4位 S.オジェ(トヨタ)191 5位 A.フルモー(Mスポーツ・フォード)162 6位 勝田貴元(トヨタ)116 7位 K.ロバンペラ(トヨタ)114 ■2024年 WRCマニュファクチャラーズズランキング(最終結果) 1位 トヨタ 561 2位 ヒョンデ 558 3位 Mスポーツ・フォード 295
Webモーターマガジン編集部