ドラマ連発!エバンス/マーティン組が日本戦でニ連覇、TOYOTAも大逆転でのシリーズ四連覇獲得に「トヨタ(豊田)」が湧いた!!【WRC最終戦ラリージャパン】
豊田スタジアムは満員御礼!?名物リエゾンも人の壁が・・・
2024年11月22-24日、WRC世界ラリー選手第13戦(最終戦)ラリージャパンが愛知県豊田市の豊田スタジアムをベースに愛知・岐阜エリアで開催された。大勢のファンが集うビッグイベントへと成長した日本でのWRCイベントは、その「期待」に応えるかのようにドラマチックな展開で観客を魅了してくれた。 【写真はこちら】マニュファクチャラーズ選手権の行方を決したのは、最終SSの「激走」だった(全8枚) すっかり日も暮れた中、街灯らしき灯りもない川沿いの道を少し急ぎ目に目指す先にあったのは、きらびやかな灯りに包まれた不夜城だった。中からはパンパンと乾いたエグゾーストノートと湧き上がる観客の声、そしてピエール北川のやたらと通るMCが宵闇に響いている。 2023年に続いて二度目のメイン会場となった豊田スタジアムは、平日(11月21日の木曜日)だというのに、思い切り盛り上がっていた。メインゲートを抜けるとイベント広場のさまざまなブースに人が集まっていたが、スタジアムの有料観客席も一見して「満員御礼」状態に見える。 盛り上がってますね。ラリージャパン。それは単なる印象ではなかった。後日の公式発表(速報値)によれば、この日の豊田スタジアムの有料観客席来場者数は2万1700人。23日(土)は2万9000人で24日(日)も2万人を超えたというから、有料エリアに関して言えばほぼ埋まっていたと言えるだろう。 ちなみに翌22日(金)の岡崎中央総合公園のSSS(SS8/9)もナイトステージということで、広大なエリアのそこかしこに人垣ができている。とくに上からコースを見下ろせるレッドダイアモンドスタジアム前の広場は、大勢が集まっていた。食べ物の出店が並んでいるので、買い食いしながらの観戦には最高のポイントだ。 SSだけではない。古い町並みが並ぶ狭い通りを通過することで「映える写真」が昨年、SNSを飛び交った岐阜県恵那市の岩村本通りもまた、道をはさんで人の壁が端から端まで続く状態。実際にマシンが走ってくると、手を振る選手もいれば、車内から写メを撮っているコ・ドラまでいたりして。SSでの緊張感とはまた違った、ほんわかしたWRCを楽しむことができた。 最終的に有料観客席来場者の速報値では、4日間で10万4300人(イベント会場、リエゾン応援組は除く)が来場している。そんな激戦の末の結果はと言えば・・・TOYOTA GAZOO Racing WORLD RALLY TEAM(以下トヨタ)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GRヤリスRally1ハイブリッド/#33)が、昨年に続きラリージャパン優勝を果たした。 2位は同じチームのセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ(GRヤリスRally1ハイブリッド/#17)、続いてM-SPORT FORD WORLD RALLY TEAM(以下フォード)のエイドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリア(フォード プーマRally1ハイブリッド/#16)が3位に。WRC組では唯一の日本人選手となった勝田貴元/アーロン・ジョンストン(トヨタ/GRヤリスRally1ハイブリッド/#18)は4位でフィニッシュしている。 ドライバーズ選手権はHYUNDAI SHELL MOBIS WORLD RALLY TEAM(ヒョンデ)のティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ(i20 N Rally1ハイブリッド/#11)が、ついに初戴冠! 最終日の、最終SSという本気の土壇場までもつれたマニュファクチャラーズ選手権は、トヨタが驚きの大逆転で4連覇を達成した。(ここまで文、写真:神原 久 Webモーターマガジン編集部)