【Q&A】新型コロナ感染の「第3波」とは?
新型コロナウイルスの新規感染者の数が再び全国的に急増しています。日本医師会の中川俊男会長は「いわゆる『第3波』と考えて良いのではないか」との見方も示しています。「第3波」との言葉はニュースで耳にすることもあると思います。では、「第1波」「第2波」とはどのような波で、この「第3波」にはどのような特徴があるのでしょうか。 【年表】新型コロナ「第1波」で起きたこと 時系列で振り返る
Q:新型コロナウイルスの「波」って何?
一般的に、メディアなどでは感染確認者の数が急激に増えたヤマのことを「波」と表現しています。図表を見れば分かる通り、4月下旬ごろを頂点とする波が「第1波」、8月上旬~中旬ごろを頂点とする波が「第2波」と呼ばれています。そして、11月に入って以降、急激に上昇している波が「第3波」です。
Q:政府は「第3波」とは呼ばないの?
政府は「第3波」と定義づけはしていません。しかし、西村康稔(やすとし)経済再生担当相は「3月、4月、5月に大きな流行を経験した。そして7月、8月にも大きな流行を経験した。それに匹敵するような大きな波になりつつあるということに強い危機感を持っている」(11月12日の会見)と語っており、“3回目の大きな流行”が来つつあるとの認識は示しています。 国立感染症研究所(感染研)はゲノム解析の結果を踏まえ、中国・武漢由来のウイルスによる流行を「第1波」、その後の欧州由来のものを「第2波」と定義しています。
Q:「第1波」の特徴は?
国内では1月16日に初めての感染者が確認されました。2月には初の死者が出ました。そして3月の、特に下旬以降に感染者が急増しました。3月27日には全国での1日の感染者の報告数が初めて100人を超えています。 当時の安倍晋三首相は4月7日の会見で、「医療現場はまさに危機的な状況。もはや時間の猶予はないという決断に至った」などと述べ、東京都と神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県の計7都府県を対象に、新型インフルエンザ等対策特別措置法(特措法)に基づく「緊急事態宣言」を発出しました。その後、対象地域は全国に拡大されました。