成績の伸びと「自己肯定感」は関係している? 脳科学者に聞く、学力と非認知能力の“関係”
これらの非認知能力を伸ばすのに、瀧先生は親子の「愛着形成」が土台にあることを前提とします。 「脳の発達の観点から見ても、知的好奇心や自己肯定感を伸ばすには、乳幼児時代の親子の愛着形成がしっかりできていることが大切。それから、私がおすすめするのは、SNSではない、リアルな会話を豊富に重ねることです。また、自然や芸術などの文化と触れ合う、たくさん本を読む。日常、こんな体験を重ねていくといいですね」 「とっくに乳幼児のころは過ぎてしまったし……」と不安に感じなくても大丈夫です。 「私たちの脳には『いつからなにをどう始めても、伸びる』という『可塑性』という性質があります。なにを始めるにも、『遅い』ということはありません」 (取材・文/AERA with Kids編集部) 〇瀧 靖之/東北大学加齢医学研究所教授。東北大学 スマート・エイジング学際重点研究センターセンター長。医師、医学博士、脳科学者。脳の発達や加齢のメカニズムなどを研究。著書に『16万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える 「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)などベストセラー多数。1児の父。
AERA with Kids編集部