「ひとりで旅行だって、行かせてやったのに…」定年間近で妻に捨てられた【クズ亭主】が、捨てられる日まで気づけなかったこと。
「結婚してから、妻が1人で旅行にいったことはありませんでした。彼女が旅行に行ったら、食事の準備や子どもの世話をする人はいませんから。ただ、今回は昨年、急逝した親友のお墓参りだというので、大目に見て許してやったんです。その代わり、俺の飯を3食用意していけと】 美智子は公平が食事を摂れるよう、お惣菜をいくつか作って出かけたという。 「ただ、1人で食べるのは侘しいもんですね。普段の半分くらいしか食べられなかったんじゃないかな」。 2泊3日の旅行中、公平は使った食器のひとつも洗うことなく過ごした。同様に洗濯物も、家の掃除も、ゴミ捨ても。公平はシンクに溜まっていく食器やカゴに溜まっていく洗濯物を見てイライラが増したと話す。 「外で働いてきて、家でも働くなんて無理ですよ。コップがなかったのでさっと洗いましたが、それ以外は何もしていません」 旅行から帰ってきた美智子は淡々と洗い物を済ませ、洗濯をして、家の中を掃除して整えたという。 「旅行に行くからといって自分の仕事を放棄するなんてあり得ないでしょう。普通ですよね」 普通の感覚からすれば、神経を疑うが、公平のような男性は少なくないと、危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は言う。 「いまだに亭主関白の歌に出てくる、昭和の価値観に胡座をかいている男性は多い。そんな男性たちは、長年のモラハラに対する復讐や抗議として、長年の連れ添った妻から離婚されるケースが少なくない。熟年離婚が増えているのも、そんな理由があります」 ☆次回では、公平に妻が投げつけた「三行半の理由」について、さらに詳しくレポートする。反面教師として、読み進めてほしい☆ ライター 二階里美