大学生の息子が「友達が家賃10万超えのアパートに住んでいた…」と驚いていました。「大学生」の「平均家賃」はどれくらいなのでしょうか?
大学生の1人暮らしにかかる家賃負担は、学生生活を送る上で重要な問題だと考えられます。 ▼アパートの1階と2階で「家賃」はどれだけ変わる? 1階暮らしのメリット・デメリットも紹介 なかには友人の家賃が10万円を超えると聞き、大学生の平均家賃はどれくらいなのか知りたいという人もいるかもしれません。 そこで本記事では、とある調査結果を基に、大学生の家賃事情や、生活費の主な収入源などについて詳しく解説します。
大学生の平均家賃
2023年4月に首都圏の私立大学および短期大学に入学した新入生の家計負担について東京私大教連が調査したところによると、「毎月の家賃」の推移は表1の通りです。
※東京私大教連「私立大学新入生の家計負担調査2023年度」を基に筆者作成 1986年度の家賃と比べ2023年度の家賃はほぼ倍になっており、首都圏の私立大学および短期大学に入学した新入生の家計負担において、「毎月の家賃」は増加傾向にあることが分かります。 このことから、首都圏の住宅市場における家賃の上昇が新入生の家計に大きな負担を与えている可能性があることが読み取れるでしょう。また、10万円の家賃は高いといえる可能性があるでしょう。 ■学生生活費の主な収入源 日本学生支援機構が実施した令和4年度の学生生活調査によると、学生生活費のうち、家庭からの給付が占める割合は55.8%、奨学金が占める割合は20.7%、アルバイトの割合は19.1%となっています。 このことから家庭からの給付が学生生活費の半分以上を占めており、学生の生活は主に家庭の支援に頼っていることが分かるでしょう。また、奨学金とアルバイトも重要な資金源となっており、家庭の支援を補う形で学生の生活を支えていることが分かります。
大学生の家賃負担状況
株式会社モデル百貨が行った調査によると、大学生への仕送り額の平均は月10万8350円で、その内訳は生活費が5万6310円、家賃が5万2040円となっています。仮に、この仕送りを4年間続けると、総額は約520万円に達します。 東京私大教連の調査では私立大学の新入生への仕送り額は、5月には10万円、6月以降は月平均8万9300円に減少しています。6月以降、家賃を除いた生活費は1万9600円となり、生活費に充てられる金額水準が減少していることを示しています。 見方を変えると、仕送り額で家賃を賄う=親が負担している家庭が多いことが分かります。しかし、家賃を除いた2万円弱の生活費では、昨今の物価高から十分とは言い難いかもしれません。