米国では毎年約6人に1人が食中毒に、知っておくべき食中毒の危険な病原体とその対策
大腸菌
大腸菌はさまざまな疾患の原因になる可能性がある。 腸内に存在する良性の大腸菌は、食べ物の消化を助け、ビタミンを生成し、有害な微生物を追い払ってくれる。しかし、口から体内に入り込む大腸菌は、大惨事を引き起こすことがある。 通常、手を洗わなかったり、感染した動物や家畜あるいは農作物もしくは人と接触したりすることが原因だ。潜伏期間は3～4日だ。 その後、激しい下痢や腹痛、食欲不振を特徴とする症状が現れる。重症化すると、肺炎や尿路感染症、敗血症になることもある。腎不全を引き起こし、命を奪うことで有名な毒性の強い大腸菌もある。 身の安全を守り、地域の公衆衛生に関する情報を得るため、医師や科学者を頼りにする人が増え続けている。多くの専門家は、自分たちの取り組みがいずれ、医療システムに対する信頼の回復につながることを期待している。 「皆の健康を心から願っている人が大勢います」とスード氏は話す。「公衆衛生機関はあらゆる感染症の脅威から人々を守ろうと懸命に努力しています」
文＝Tatyana Woodall／訳＝米井香織
