【JRA賞】フォーエバーヤングが特別賞受賞 選考基準と経緯を詳報
JRA賞の競走馬部門における特別賞は「受賞馬選考委員会の委員総数(8名)の3/4以上の同意による推薦があったものについて、理事長が特に授賞が必要と認めるとき」(日本中央競馬会JRA賞表彰規則第7条)に選出される。今回は選考委員8人のうち3人がフォーエバーヤングを推薦。反対意見はなく、手続きを経て授賞が決まった。同馬以外に対する推薦はなかった。 フォーエバーヤングは最優秀3歳牡馬部門で103票、最優秀ダートホース部門でも96票を獲得。各部門賞の受賞基準に当たる「投票者数の1/3(今年は86票)」を満たす得票を集めながら、2部門とも次点に泣いた。年度代表馬においても、ドウデュース=236票に次ぐ19票を集めながらの無冠。特別賞という形にはなったが、一年の活躍はJRA賞受賞にふさわしいものがあった。 2024年は2月24日のGⅢサウジダービーで始動し、年間を通して国内外で活躍。全6戦で4勝を挙げ、全てのレースで3着以内を確保した。ダート競馬の本場アメリカで3歳馬の頂点を争うGⅠケンタッキーダービーでは、ゴール前まで激しい争いを繰り広げ、日本調教馬として過去最高となる3着に健闘。さらに、帰国初戦となったJpnⅠジャパンダートクラシックでは記念すべき初代王者に輝いた。国内3歳ダート路線に敵なしを証明すると、再び渡米。今度は古馬を相手にGⅠブリーダーズCクラシックでも3着に健闘した。それにとどまらず、年内最終戦となったGⅠ東京大賞典も快勝。レモンポップとの直接対決は実現しなかったが、新世代のダート王という評価は衆目の一致するところだ。 23年10月の新馬戦(京都ダート1800メートル)以降、JRAでの出走はないが、表彰規則第2条3において「地方競馬指定交流競走であって理事長が適当と認めたもの及び理事長が指定する外国の競走」を走ったJRA所属馬の成績は表彰の対象となっている。23年度の特別賞を受賞したウシュバテソーロも、地方3走、海外2走と同年中はJRAでの出走がなかった。
東スポ競馬編集部