【新型コロナはまだ終わってない】「歌が大好きで歌のことしか考えないでやってきたけど」「まずは自分の命が大事かなと思いました」 新型コロナの5類移行から1年超・・・いまも後遺症に苦しむ演歌歌手に密着
原因がはっきりしない後遺症
実家に戻ってから2年以上が経ったいまも、ほぼ寝たきりの状態が続いています。体が硬くなってしまうため、毎日マッサージ機でほぐしています。 (記者)「毎日やられてるんですか?」 (相澤さんの母)「はい、毎日朝起きたときとか、1日4回ぐらいですね。前はずいぶん硬かったですね。前はもっとたくさんの場所をしてたんです。腕とかもすごく硬かったです。いまは鍼の治療でほぐしていただいたりして、もうだいぶ減りました」 (記者)「相澤さんもこれをやってもらえると、体としては変わってきますか? (相澤さん)「ちょっとは楽になりますね」 体を起こして座るだけでも負担が大きいため、食事は横になった状態でとっています。後遺症の影響で腕に負担をかけられず、食器はすべて軽いものを使用しています。食後は、8種類の薬やサプリの服用が欠かせません。 (相澤さん) 「薬がない病気なのでいろんな薬を飲まないといけないんですよね、それもちょっと辛い」
後遺症とワクチンの関係
コロナ後遺症についてWHO(=世界保健機関)は、倦怠感や集中力の低下などの症状が2カ月以上続き、ほかの病気による症状として説明がつかないものと定義しています。厚生労働省の最新の研究では後遺症患者のうち8.5%が、半年後も日常生活に深刻な影響がでているということです。 コロナ後遺症は明確な治療法が確立されていませんが、後遺症になる患者には“ある傾向”が見られることがわかってきています。 それは「女性」「基礎疾患のある人」「コロナの重症度が高かった人」です。また、ワクチンを摂取した人が後遺症になりにくいことも新たにわかりました。
厚生労働省が作成したコロナ後遺症の「診療の手引き」で編集委員の代表を務める岡部信彦さんは・・・ (後遺症「診療の手引き」編集委員代表・岡部信彦さん) 「コロナ後遺症は病気が重症の人の方が起きやすいんですよね。長引く割合は高い。病気をできるだけ軽く済ませたり、重くなるのを防いだりできればかからないように工夫をした方がいいです。ワクチンを摂取することによって、かかる割合や重症化の程度を軽くさせるという意味での効果はあるだろうと思います」 また岡部さんは、後遺症になったとしても、1人で抱え込まずに、医療機関などに相談してほしいと話します。 (岡部信彦さん) 「いろんなレポートによって差はありますけど、3分の2くらいの患者さんは治るんですよね。3分の1か4分の1くらいの患者さんは治療を継続しないといけないので、自分でどこにも行かないで家でふさぎ込んでしまうとかではなくて、医療機関に行かれた方がいいと思います」
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