ノーベル賞大隅氏の「オートファジー」なぜ細胞の中身を“壊す”のが大事?
●インタビューを終えて
オートファジーは細胞のお掃除。このフレーズだけ聞くと、オートファジーの働きがすでに明らかになっているような錯覚におちいります。しかし、久万先生もおっしゃっていたとおり、その仕組みや役割にはたくさんの謎が残されています。前述したさまざまな理由の説明も、もしかしたら異なる解釈が正しいのかもしれません。「なぜだろう?もっと知りたいな」という好奇心が原動力となって、私たち人類は、生命現象についてより深く理解できるのでしょう。 ・久万先生らが9月末に発表した論文はこちら ・オートファジーの詳細については「日本科学未来館 科学コミュニケーターブログ」
◎日本科学未来館 科学コミュニケーター 志水正敏(しみず・まさとし) 1986年、熊本県生まれ。2013年より現職。生命の不思議に魅了され、大学院時代は70℃の温泉で生きられる細菌について研究。小惑星「リュウグウ」の名付け親の一人日本科学未来館では、研究者が来館者と実証実験を行うイベント「ともにつくるサイセンタン!」を担当