建築やデザインが美しい! いつかは訪れたいアップルストア10
リージェント・ストリート/イギリス・ロンドン
ロンドンの最も有名なショッピングストリートのひとつであるリージェント・ストリートに位置するこの店舗は、「アップル」が2004年にヨーロッパで初めてオープンした店舗でもある。その後、フォスター+パートナーズにより2014年から2015年にかけて改修された。 新店舗は同じ建物内にあり、グレードIIに指定されている歴史的なファサードが修復・保存されている。1898年に建てられたこの建物は、ウィンザー城の「アルバート記念礼拝堂」やロンドンの「セント・ポール大聖堂」の見事なモザイク画を手がけた、ヴィクトリア朝時代の芸術家アントニオ・サルヴィアティのアトリエだった。改修された店舗内外は、新旧の価値観を尊重し、職人技の伝統を現代に継承するものだ。 内部空間は7.2メートルの2階建てのホールで、フレキシブルで居心地の良い“街の広場”のような空間を作り出している。このデザインは、通りからの見通しを良くし、店内に自然光を降り注ぎ、2つの階の視覚的なつながりをさらに高めてくれる。 また、この店舗には、天井全体を覆う世界最長の照明パネルが設置されていて、ムラのない明るい白色光を放ち、周囲の騒音を吸収する機能をも備えている。
アル・マリア・アイランド/アラブ首長国連邦・アブダビ
アブダビの一等地である金融街に位置するアル・マリア・アイランド店は、アブダビ証券取引所ビルの下にある広々とした広場、そしてガレリア・アル・マリヤ・アイランド・モールに隣接していて、ストア内部からは海を臨むことができる。 アブダビの素晴らしい眺望と、店舗周辺に広がる心を落ち着かせる水辺と鏡に囲まれながら通り抜ける……といった訪れた人々が素晴らしい体験をできるようにと考えられている。水辺の遊歩道が持つ生き生きとしたエネルギーを敷地内・店舗内に引き込み、内と外の境界を曖昧にし、ワクワクするような刺激的なアップルストアを作り出した。 直方体のガラス張りで、真っ黒の花崗岩を敷き詰めた、階段状の滝のような水場の上に配置されている。光あふれるガラス張りの店内からは、海岸線とその向こうに広がるアブダビの街並みが一望できる。床から天井まで約6メートルあるゆったりとしたワンフロアの店内には、音響効果を高めるゴールドの布張りの天井に、たくさんのフィカスの木が空間に緑を添えている。