全米メディアが称賛は6回8奪三振ゼロに抑えた大谷翔平の感性と頭脳…指揮官は「創造性があり打者の狙いの逆をつく」
MLB公式サイトも「大谷がアスレチックスを抑えて8三振を奪う。ヘイローズ(エンゼルス)は終盤に崩れる」との見出しで、大谷の好投を称えた。 記事は、「大谷が(6回に)3度目の打席に立った時、耳障りな音がオークランドコロシアムを覆った。声援があり、ブーイングもあった。大谷の技術レベルがちゃんと評価されていない(例えば過大評価されている)状況が見られた」と、異様な敵地のムードを伝えた上で、「そのような動きに関係なく大谷はショーマンを演じ、8奪三振で6イニング無失点に抑え、センターに向けて打球速度115.9マイル(約186.5キロ)の二塁打も強打して、言われた役割で輝きを見せた。全体としてはまた二刀流スターの1日だった」と称賛した。 同サイトも「大谷の夜はこれまでのように球速があり、ハイライトで埋め尽くされたが、彼の登板で最も興味深かったのは繊細さだった」と、その頭脳的ピッチングに注目した。 「最初の3イニングを大谷は主に直球、スライダー、カッターで組み立てていた。そして大谷は、窮地に陥ることに慣れているかのように、必要とされた時にだけ力を入れるようにしていた。そして4回からの大谷は、完全に異なる投手だった。彼は直球(11球)よりもスライダー(14球)を多く使い、かなりの数のカッター(7球)、カーブ(7球)、スプリッター(5球)を投じた。この中盤での変化は大谷の直感だった」と、大谷の配球の変化を称賛した。同メディアも、マドン監督のコメントを紹介。 「彼は素晴らしい感覚を持っている。彼は何が起きているか観察して、打者のことも見ている。彼は常にそれらのことを考え、違う方法を描き出せるだけの多くの手段を持ち合わせている』 指揮官は、大谷がアスレチックス打線の反応をうかがいながら感性でピッチングスタイルを変化させていたことを絶賛した。同メディアは、「大谷は、自らが見たこと感じたことからアスレチックス打線を攻略して見せた」と、その感性を称えた。 また一方で、大谷は無失点のまま96球で6回降板したが、アスレチックスのボブ・メルビン監督は、試合前に、こんなシンプルな大谷攻略法を語っていたという。 「大谷はおそらく多くて100球ほど投げるだろうから、彼を降板させることでチャンスを得ることになる。彼が降板する時は、まるで2点を得たような感じになるだろう」 まさに、その言葉通り、7回からマウンドに上がった2番手のスティーブ・シシェックにラウレアーノが14号3ランを浴びせて勝負を決めてしまった。 アスレチックスの地元紙マーキュリーニュースは「アスレチックスがエンゼルスを倒し、コール・アービンが大谷を上回る」との見出しを取り、アスレチックスの勝利を伝える記事の中で「大谷に手が出なかった」と、敵チームの二刀流スターを称えた。 「大谷は、評判通りに2つの役割をこなしながら素晴らしい先発の全貌を披露した。彼は打席で4打数1安打だったが、アスレチックスを6イニング全体で3安打に抑えた」 また同紙によると、メルビン監督は、試合後、「大谷は優れた立ち上がりを見せて、素晴らしい投球だった。我々は彼を少し疲れさせることができた。彼を降ろして、リリーフ陣を叩いた。彼を倒す必要はないということは試合前に話していた」と、大谷に球数を投げさせて早期降板させた後に中継ぎを攻略する作戦が見事にはまって満足気だったという。 大谷は、先発翌日のデーゲームとなった20日(日本時間21日)のアスレチックス戦に「2番・DH」で先発出場している。