【Q&A】「ミャンマー民主化の象徴」スー・チー氏ってどんな人?
Q:ノーベル賞を受けたこともあるんだって?
1988年にミャンマーで民主化運動が起こり、スー・チー氏も同4月に帰国。89年7月には自宅軟禁されます。1990年の総選挙でNLDは圧勝しましたが、結果は無視されました。 スー・チー氏は軟禁状態のまま、1991年にはノーベル平和賞を受賞。長期におよぶスー・チー氏に対する軟禁は国際的に批判を浴び、2010年11月には解放されました。 その後、NLD党首に選出され、2015年の総選挙でNLDは圧勝を遂げました。事実上の政権トップの座に付きましたが、外国籍の家族を持つスー・チー氏自身は、憲法の規定で大統領になれず、側近を立てました。
Q:“民主化の象徴”と言われる所以は?
民主化運動の中心的存在で、長きにわたって軟禁されてきたにも関わらず求心力を保ってきました。 一方、人口約5400万人のミャンマーには、多くの民族がおり、国内問題の火種となってきました。特に、イスラム教徒の少数民族ロヒンギャは自国の民族とは認められていません。国外に退避したロヒンギャは、多くが難民となり、国際問題となっています。 国軍とロヒンギャの武装勢力との衝突も起きてきました。国連などは国軍がロヒンギャを迫害していると問題視。解決に積極的な姿勢を見せると思われていたスー・チー氏の動きは鈍く、国際社会の期待が外れた格好です。