2人の欧州組GK川島永嗣と権田修一を襲った明暗…シーズン打ち切り仏と5月末再開のポルトガル…それぞれの思い
対照的にポルトガルは、新型コロナウイルス禍を克服する第一歩を踏み出した。全土で発令されていた非常事態宣言が2日いっぱいで期限を迎え、日付が変わるとともに災害事態宣言が発動。経済的活動や社会文化活動などに課されていた制限を、段階的に緩和していく計画も発表された。 「ポルトガルはヨーロッパのなかでは規制が緩い方というか、フランスのような決まりごとは設けられていませんでした。日本と同じように不要不急の外出は控えましょう、と言われてきたなかで非常事態宣言から災害事態宣言へ少し緩和されて、いまはすごくポジティブな状況になってきています」 ポルトガルの現状をこう報告した権田は、不要不急というやや曖昧な線引きがされたなかで屋外でのランニングなども自粛。クラブから全選手に課された週3回のオンライントレーニングと、自宅内でできる個人トレーニングでコンディションを維持してきたなかで視界が良好になった。 「ポルトガル政府から、5月30日からサッカーの1部リーグを再開していいと発表されました。(隣国の)スペインは政府がダメだと言っていますけど、ポルトガルの場合は逆ですよね。そういう状況で、週明けの月曜日か火曜日ぐらいから、グループでのトレーニングが始まる予定になっています」 保健当局との調整が必要という条件がついているものの、3月第1週を最後に長期中断されていたリーグ戦とポルトガルカップの再開へ向けて事態が大きく動き出した。ともにヨーロッパでプレーしながら、オランダに続いてリーグ戦が打ち切られたフランスとは対照的な状況下にある。 森保ジャパンで最多となる13試合に先発している31歳の権田だが、昨年1月にサガン鳥栖から加入したポルティモネンセでなかなか出場機会を得られなかった。昨シーズンは最終節の出場だけにとどまり、今シーズンもベンチには入るものの、守護神リカルド・フェレイラの後塵を長く拝してきた。